第122話 洞窟のダンジョン②

【ダンジョンポイントを1☓5入手しました】


僕達が迷路の様な分かれ道が多い洞窟を歩いていると、突然ダンジョンポイントをゲットした。


「ん? 何でダンジョンポイントを?」


前回のスライムダンジョンでは雑魚スライム1匹倒した時にダンジョンポイント1を手に入れたが、今は何で手に入ったんだ?


「モンスターを倒した訳でも無いのに……どうしてですかね?」


「そうにゃね」


「ガウッ」


みんなが不思議がっている中、カリューンだけは違ったようだ。


「ガウッ、ガウッ」


会話は出来ないが、何となくの意思は感じる。


……えっと、足元を見ろ?


「足元を?」


僕達は一斉に足元を見るが、何もない。


どういう事だ?


「カリューン、足元に何があるの?」


「ガウッ、ガウッ」


「足元にモンスター? えっ!? モンスター?」


僕は足元を更によく見るが……う〜ん、わからん。


カリューンの話を統合すると、足元にモンスターがいて、モンスターを5匹も倒したからダンジョンポイントをゲットしたって事か?


透明なモンスター?


それでカリューンには分かったのか?


いや、それなら5匹って何だ?


それとも5ポイントもくれる透明なメタル○ライムみたいなやつが足元にいたのか。


「モンスターが足元に16匹もいたにゃ?」


「ん? 16匹? 5匹ではなくて?」


「私は16ポイントが入ったにゃけど、レイは違ったにゃ?」


「いや、僕は5ポイント」


「俺は3ポイントだったぜ」


「私は6ポイントよ」


「私は4ポイントです」


「……」


アオイは……エレナより少ない位か。


それにしても、みんなの貰っているポイントが違うって事は、やはり1匹が1ポイントで、倒した数ぶんのポイントが貰えているのか。


という事は、足元に小さなモンスターがいるってことか?


僕はしゃがんで地面を集中して見る。


地面にモンスターが沢山いるなら、僕が集中して見ればわかるはず……っ!?


「うわっ!?」


「どうしたにゃ、レイ」


「アリがいた」


「アリにゃ? あの小さな?」


エレナは僕の発言を聞き、じっと地面を眺める。


「なるほどにゃ……アリがモンスターにゃのね」


「あの、私には見えないんですが……」


エレナには見えるが、ケイトさんには見えないらしい。


「凄く小さいし、洞窟と一体化してるから、ほとんど分からないよ。とりあえず発見したら倒すけど、分からないのは無視していこう」


「わかったわ」


僕はそう言い、地面で歩くアリを踏みつぶす。


【ダンジョンポイントを1☓7入手しました】


アリの大きさは1mm以下だろうし、脅威はほとんど無いし、ダンジョンポイントは欲しいが、こんなに小さなモンスターを探していたらキリがないので、無視するのが良いだろう。


「バウッ!」


「ん? カリューンなら倒せる? なら倒して良いよ」


「バウッ」


カリューンには何故か極小モンスターでも発見出来るらしい。


カリューンのレベルが上がるから丁度良いかもと思った。


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