第120話 第二の特殊ダンジョン

3日はあっという間に過ぎ、僕達はエリーさんに連れられ町の外周近くに移動していた。


「ここが次に攻略して欲しいダンジョンにゃ」


特殊ダンジョンは小さなゲートになっていて、普通ならスルーしてしまいそうな大きさだ。


「ゲートの大きさって何か意味はあるのですか?」


スライムダンジョンは僕の身長位はある大きなゲートだったのに比べると、今回のダンジョンは異様に小さい。


それだけ簡単なら良いんだけど……。


「大きさは……ダンジョン攻略には関係無いにゃ。大きさにも意味はあるにゃけど、難易度とかには関係無いから気にしなくて良いにゃよ」


「分かりました」


エリーさんは本当に読心術が使えるんじゃないかと思う位に聞きたい事に答えてくれる。


「あの……気になっていたんですけど……私達は4人なんですけど……ダンジョンに入れるんですか?」


ケイトさんは言葉に気にしながら聞いてくる。


アオイの件だから仕方ないかもしれない。


僕も気が重いのだから、よく分かる。


「俺も気にはなっていたんだが、何か対策があるんだろ?」


「そうにゃね。ママとレイが知ってる感じにゃよね」


ブラットとエレナは相変わらず勘が鋭い。


「このダンジョンも年齢制限と人数制限は一緒にゃ。5人目に関してはレイくんから説明して貰おうかにゃ」


「分かりました。説明の前に言い訳みたいになるけど、これは本人からの強い意思によるものだって事は覚えていて欲しい」


「「??」」


エレナを除いた3人は何のことか分からないって感じなのは仕方ない。


「アオイ、出てきて」


僕は体内に潜っていたアオイを呼び出す。


すると、光の珠が人型へと変わり、巨大な盾に小さな片手剣を持った蒼い全身鎧が現れる。


「えっ!? アオイさん?」


「どういう事!?」


ケイトさんとマキさんはアオイの菅田を見て聞いてくる。


なので、僕は死魂召喚を使える様になった事やアオイには復讐したいものがあり、それを叶える為に死魂兵になった事を説明した。


それとレベルの件やその他もろもろ死魂兵について話した。


これから一緒にいくつものダンジョンを攻略するのだから、情報は共有した方が良いだろう。




「そうだったんだ……それじゃあ、またよろしくねアオイさん」


「ビックリしたけど、アオイさんとまた会えて嬉しいわ」


驚く事に死魂召喚について聞いた4人は、驚くほど死魂兵になったアオイを普通の人としてすんなりと受け入れていた。


ブラットなんかグータッチしてる……。




「ねえ、レイくんに聞きたいんだけど」


「ん? 何、マキさん」


「私が死んでもレイくんの死魂兵になれるのかな?」


「え? マキさんが?」


質問の意図はよくわからないが……マキさんが死魂兵に?


う〜ん。


「多分、死魂兵になるには凄く強い怨念や達成したい願望が必要なんだと思うからマキさんには無理じゃないかな?」


「強い達成したい願望なら怨念じゃなくても良いってこと?」


「うん、多分だけど、死魂兵になっても世界に残りたい何かがあればね……」


「なるほど……」


マキさんは何かに納得したのかブツブツと呟いていた。


「マキさん?」


「あ、何でもないの。ちょっと気になっただけだから」


マキさんはどうしたのだろう?







※死魂召喚の取得条件……ジョブホッパーEX、魔導の極み、素材の極み、神からの支援。


蒼騎士アオイLv.18

スキル 剣術、盾術、挑発


魔犬カリューンLv.22

スキル 疾走2、噛みつき、威嚇


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