第119話 死魂兵
「カリューン! 右側の魔犬を倒して!」
「ガウッ!!」
「アオイは左側に【挑発】!」
「……!!」
僕は死魂兵のアオイと、新たに名付けた魔犬のカリューンと共に魔犬狩りをしていた。
【アオイのレベルが上がりました】
【カリューンのレベルが上がりました】
【魔犬の死魂吸収をします】
【魔犬の死魂吸収をします】
蒼騎士アオイLv.11
スキル 剣術、盾術、挑発
魔犬カリューンLv.15
スキル 疾走、噛みつき、威嚇
魔犬狩りを始めてから3時間。
アオイとカリューンは共にレベルが10になった時点で新たなスキルを取得した。
そしてカリューンには他の魔犬の死魂を統合する能力もあり、魔犬を15体位吸収したくらいで叫ぶ事が出来る様になった。
まあ、犬だから話せないのは残念だけど、魔犬を統合する度に賢くなってる気がする。
なんか、この死魂兵はゲームみたいなシステムだなとも思った。
レベルにスキル、そして敵を倒すたびに確実に成長するシステム。
僕ら人族は敵と戦えば経験から強くはなるけど、死魂兵みたいにレベルが上がってステータスが上がることなどない。
前世のゲーム知識があるからすんなりと受け入れているが、かなり異質なシステムだと思う。
そう言えば、アオイの居た地球は僕の地球とは似ている様で似ていない地球だった気がする。
生きていた年代が違うと言えばそれまでだが、歴史自体がちょっと違う気がしたのだ。
僕の前世の記憶は曖昧だし、アオイから継承した記憶も曖昧だから、どこが違うとか明確には言えないが、違和感が凄いのだ。
アオイの生きた地球を、僕の生きていた地球と呼ぶのは……いや、呼びたくない。
★
僕はアオイとカリューンを魔犬の森と呼ばれる場所に置いて帰ってきた。
死魂兵には睡眠欲や空腹感等はなく、あるのは強い怨み、目的達成に向かう渇望のみだから、24時間狩りを続けるのが本人達の望みでもある。
自分で言うのもアレだけど……死魂召喚をなんで僕が覚えたのだろうか?
アオイの記憶によれば、僕しか出来ない事があり、僕にしか死魂召喚は使えないらしい。
資質やら本質だとか……詳しく分からないのはもどかしいな。
★
「やあ、エレナ。修行はどうだった?」
町に戻るとヘトヘトなエレナが歩いていた。
「あ、レイにゃ……ママの修行はいつも厳しいにゃけど、今回は更に酷かったにゃ。ケイトとマキは自力で帰れなくなる位にやられていたニャ」
「そんなに凄かったのか……」
「レイは何をしていたニャ? アオイの魂が関係してるニャ?」
「え、なんでアオイの魂を……」
エレナがなんで死魂の事を?
まだ誰にも話してないのに……。
「それは匂いにゃかな? レイからアオイの匂いが移ったにゃからね」
「匂い?」
予想外の返答に頭が真っ白になる。
匂い?
魂にも匂いがあるのか?
いや、そんな馬鹿な。
名前・レイ(5歳)
状態・良好
属性・※※、蒼、魔
職種・ジョブホッパーEX
種族・※※
パッシブ・素材の極み、魔導の極み
転職の極み、調理の極み
並列思考、真素認識
アクティブ・魔導操作、魔導憑依術
次元収納、魔導圧縮術
魔導砲、魔導雷嵐
マルチジョブ、マルチスキル
神魔武舞・廻天、鋼体、断歩
魔導刀術・一刀、連刀、瞬旋
固有スキル・ジョブホッパー
FJ…初級魔導士Lv.2
魔導弾
SJ…鑑定士・鑑定、知力強化
剣術士・剣術、力強化
槍術士・槍術、器用さ強化
結界士・簡易結界、耐久力強化
魔導剣士・魔導剣術、魔導力強化
蒼騎士・盾術、耐久力強化
死魂使い・死魂召喚、精神力強化
契約・ナイトメアソードLv.2
ナイトメアモード
悪夢の煌めき【身体強化】
悪夢の幻想【分裂】
死魂召喚・蒼騎士アオイ Lv.13
魔犬カリューン Lv.17
装備・認証の指輪【SBM】
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