第16話 漆黒魔導士……爆誕①

 自分がアルファに少しずつ【魔導力】を注ぐこと、1時間……。


【魔導憑依術を取得しました】


 おっ……目的のスキルが簡単に取得出来たぞ!


 このスキルってやつの取得スピードは、なんでこんなに落差があるのかな?


【魔導憑依術】や【魔導操作】はノーヒントでも、あっと言う間になのに【多次元並列思考】とかは全く自力で取得出来る気がしない。


「あ、流石だね! もう憑依術を取得したでしょ?」


 えっちゃんはすぐに自分が【魔導憑依術】を取得したのに気が付き、話しかけてきた。


 このえっちゃんも謎な人だよなぁ……。


 見た目は可愛らしい女の子なんだけど、絶対に逆らったゃ駄目だと本能が訴えているけど、かと言って恐怖心や畏怖みたいなものは無い……むしろ、お母ちゃん的な……バシッ!


 イダッ!


 何故か、えっちゃんに頭を叩かれた。


 あまりの衝撃に頭がもげるかと思ったよ……。


「誰がお母ちゃんだよ! 地獄に叩き落とすよ!!」


「えっ、何で声に出してないのに……?」


 あれ?


 もしかして、声に出ていた?


「多次元世界は僕の領域でもあるから、この多次元世界では僕が神と同等以上の権能を持ってるから、心を読むなんて造作も無いんだよ」


「なにそれ……」


 神以上って、上限突破してないか?


 それに多次元世界が領域?


 本当にえっちゃんは何者なんだよ……


「それは秘密だよっ!」


「心の声がダダ漏れ……」


「僕とマスターの仲だから良いじゃん?」


「さっき会ったばかりなのに、どんな仲なんですか……」


「それ聞いちゃう? テレちゃんに怒られる様なただならぬ……アダッ!?」


 ドゴンッ!!!


「えっ!? どうしたんですか!?」


 突然、えっちゃんが真っ白な地面に頭をめり込ませたので、自分は驚く。


 え? 何が起きたの!?


 ガバッ……


「あはは、何でもないよ。ちょっとからかい過ぎて【天罰】を落とされただけだから」


 えっちゃんは地面から頭を引っこ抜くと、何事も無かったかのように話し始める。


「【天罰】って……そんなツッコミみたいなレベルなんですか?」



「僕達レベルになったら【天罰】もコミュニケーションみたいなものかな?」


「そのレベル怖っ……」


「まあ、そんな事より【魔導憑依術】を試してみなよ。多分、戦闘出来るレベルまでだと、マスターでも3年はかかると思うんだよね。あと僕がマスターにピッタリな武術【神魔武舞】と【魔導刀術】を教えるよ。これらの基礎だけでも10年はかかるかな〜」


「え、合わせて13年以上?」


「うん、それくらいかな。でも現実世界では刹那の時間だから気にしなくても大丈夫だよ。マスターが望むなら初級編10年、中級編30年、上級編100年、極級編100万年ってコースも追加出来るよ」


「ちょ、一個だけ年数の感覚がバグってない?」


「そんな事はないよ。極級って神々の権能レベルだから、それがたったの100万年で手に入るからかなりお得だよ」


「そんなものなんですか……?」


「うん、うん。それで何級までやる?」


 どうしよう……?




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 名前・レイ(0歳)

 状態・良好

 属性・※※※

 職種・ジョブホッパー

 種族・※※※


 パッシブ・素材の極み、魔導の極み

      転職の極み、多次元並列思考

      多次元干渉耐性、真素認識


 アクティブ・魔導操作、魔導憑依術


 固有スキル・ジョブホッパー

       

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