第6話 マナゲート

「ばぅ!?」


 自分は目覚めると、赤ん坊の異世界転生した姿だった。


 さっきの応接室みたいな場所は夢?


 それにしてはリアル過ぎたし、記憶もしっかりとしている。


 じゃあ、やっぱり現実?


 そう言えば、金髪の美女が魂が何とかって言っていたな……。


 この異世界とはまた違った異世界に魂だけが飛ばされたとか?


 情報が少な過ぎてよく分からない……【マナゲート】を取得して下さいって言っていたな。


 何故かは分からないけど、あの金髪美女は自分に不利になるような事は言わないという根拠の無い確信があった。


 しかも、クローン体を使って少女達を救出?


 かなりの無茶振りな気はするけど……時間はたくさんあるから、頑張るしかないか。




 ★


 それにしても、あの金髪美女は説明が下手くそだったなぁ。


 天才タイプな人は常人とは感覚が違うのか、説明が下手だと聞くけど、あの人もその天才タイプなのかもしれない。


 自分はきっと天才タイプではなく、努力タイプだと思ってるから、地道にコツコツやってみるか。


 まずは……【魔導操作】で多次元干渉とか言っていたけど……多次元干渉ってなに?


 異界に干渉する?


 それとも並行世界に干渉?


【魔導操作】は、まだ数日しか使ってないけど、確信的に分かるのは、【魔導操作】はイメージ力が重要だと言う事だ。


 だから、【マナゲート】というモノのイメージをはっきりとさせれば、多少やり方が違っていても【マナゲート】を使えるかもしれない。





 ★



【マナゲート】についていろいろ考えてみたけど、【ストレージ】というゲームでいうアイテムボックスに近いものの上位版みたいなものと仮定した。


 アイテムボックスの定番と言えば、時間停止で生き物は入れられないとか、魔力量次第で収納量が変わるとかだろう。


 それを【魔導操作】で出来るって考えたら、【魔導操作】には時空や異空間に干渉する能力があるのかもしれない。



 ★



 さっきから異空間を開くイメージで、【魔導操作】をしているが、黒い霧がフワフワと軽く動く程度、異空間にアクセス出来る気配が全く無かった。


 やり方が違うのか?


 そう言えば、この黒い霧は動くのだけど、白い霧は何なんだろう?


 直感なんだけど、この白いのが重要な気がしてきた。


 だけど、白い霧を動かそうとしてもピクリとも動かないんだよな……。


 何でだ?


【真素探知】で見る事は出来ても【魔導操作】では操作出来ない。


 黒い霧も白い霧も【真素探知】で見えるから同じ真素ってやつだと思うんだけど、黒と白の違いはなんだ?




 ★



 この部屋には時計が無いから、どれ位の時間を【マナゲート】習得に費やしているか分からないけど、なんとなく白い霧の動かし方が試行錯誤の結果、分かってきた。





 ーーーーーーーーーーーーー


 名前・レイ(0歳)

 状態・良好

 属性・※※※

 職種・ジョブホッパー

 種族・※※※


 パッシブ・素材の極み、魔導の極み

      転職の極み


 アクティブ・魔導操作、真素探知


 固有スキル・ジョブホッパー

       


 ーーーーーーーーーーーーー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る