水野会長

「タエちゃん……良かったね、話が上手くいって………。」

黒川社長

「なんだか小学生の時の佐々木君に……悪いことしたな……って思ってね。」

水野

「分かってたよ……タエちゃんが本気で佐々木さんに謝ろうとしてたって事……演技じゃなくてね。」

黒川

「こういう仕事をしてると、駆け引きも有るけど、人に頭を下げたり、情けない思いをしたりとかする度に……子供の時に、人にイヤな思いをさせたり、人の心を傷付けたりしたんじゃないか？って思うんだよね。佐々木さんに謝った時に号泣しそうになったんだ。」

水野

「そうかあ……そういう処がタエちゃんの魅力だな。そういう気持ちを忘れなければ、これからも成功していくね、きっと。」

黒川

「タカぼう……あの時は、本当にゴメンね……。」

水野

「イヤだなあ、もう良いからさ、あの事は、とっくに許してるからさ。それに、あの鉄棒に結わえられた事は、今の嫁さんとの縁に成った訳だしね。」

黒川

「ありがとうね、タカぼう……。」

水野

「佐々木さん率いる大貫不動産と戦争に成らなくて良かったよ。江戸城の無血開城ってとこだね。」

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