第10話
田代
「黒川社長、聞きましたよ、水野会長から……。社長の思い通りになったんですね、葉山のプロジェクト。」
黒川
「ああ、タカぼうが骨折ってくれてな、古い同級生とも仲直りしたって訳さ。」
田代
「何はともあれ、おめでとうございます。これから忙しくなりますね。それは、そうと黒川社長の子供時代の事は、よく聞いたんですが、今の黒川社長のご家族とかの話は伺った事が無いんです……。社長は秘密にしておられるのでしょうか?」
黒川
「ああ、周りが騒がしくて、そんな話をする事も無かったな……。別に隠してる訳じゃ無いんだが、若い時は散々遊んで傷付いて……。結婚も二度ほどして、子供も5人居るんだよ。だけど、今は離婚して、子供も手が離れて、独り暮らしって感じだな。」
田代
「一度に話されましたが………それは大変な人生でしたね。すみません、興味本意で聞いてしまって。」
黒川
「まあ、隠す事でも無いし……、ただ、こんな歳に成っても、シングルと分かるとチョッカイ出してくる軽薄男子が居てさ、あまり話さないようにしてるっていうのも有るんだよ。」
田代
「素敵なお友達に囲まれていらっしゃるので、お寂しくは無いのでしょうけど。本当に立ち入った話をして申し訳有りませんでした。」
黒川
「まあ、私は元来明るい性格だからさ、プライベートな話にナンクセ言われても、直ぐに切り返して話が出来るからさ。」
黒川社長と田代はお昼ご飯を終えてオフィスに帰る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます