〈プロローグ2〉 [狂い日録]

 いかなる灼熱も耐えうる我が肉体。

 なぜ私が授かった?

 なぜ私が選ばれた?


 疑問を投げかけても、返ってくるのみだった。







 どんなに暴れようが、ただ周りの物が壊れて行くのみ。意味などない。

 ある日、そう気づいたのだ。


 その日から私は暴れ回ることをやめ、

 その代わり、毎晩 狂って笑うようになった。







 しかしやがて、それも飽きた。



 自分が『退屈』に なっていたことに 気が付いたのも、その時だ。

 そこで一度、自分の想いを ぶつけたくなった、誰かに。

 しかし、ここに客など来ない。


 皆 私を恐れて、’’ここら’’から逃げて行った。

 この火山に 住み着いてから 200年、誰とも話していない。




 退屈になってからは、また辺りを 壊しまくる ようになった。

 気が狂い、マグマを 浴びたこともあった。

 .....体が 変な匂いになった。


 そして最近は、体を小さくした ままだ。

 理由は、動きやすいから。

 耐久力、火力、マグマ耐性などは 下がるが、やはり 素早く動けると 本当に楽だ。

 『客』が来ても、私を「人間」だと思い 逃げないだろう(それはそれで不服だが)





 そして今日も、破壊をしていた。



 しかし、’’転機’’というのは 誰にでも 訪れるものだと思った。







 ——今、『客』が一人、来た

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狂ったドラゴンとメイド様 イズラ @izura

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