第11話 子供ツノオオカミは成長が早いよ!
子供ツノオオカミは非常に可愛い。
ツノオオカミも俺達が勝手に付けた魔獣の名前だけど、ツノオオカミでは味気ないから2匹にそれぞれ名前を付ける事にした。
オスの子にはラスター
メスの子にはウインク
と怖そうな名前は止めて明るい感じの名前にした。
サクラは二匹がお気に入り、俺も魔獣退治以外は特にやることがないので二人でみっちり付きっ切りで二匹の世話をしていた。
この世界の魔獣の小さな子供だけど、人間の俺達に良く懐き、名前を呼ぶとスッ飛んできて甘えてくるし、姿が見えなくなるとさみしそうに泣いている。
小さな子供と言っても小型犬位はあるが、つぶらな赤い瞳にモフモフな柔らかな毛並み、まだツノは生えていないが、ぶっとい足は将来親達のように大型になる事を容易に予測出来る。くるんとした尻尾が感情を表現していて、可愛らしく左右に動いている。
ラスターは俺が担当して、ウインクはサクラが担当。
ただし、どこで魔獣の本能に目覚めるのか解らないので一応一線は引くようにしていたが…結局、あまりの可愛さに風呂に一緒に入ったり食事も一緒に取ったりするようになってしまい、すっかり家オオカミとなっている。
コッチの世界でこのツノオオカミたちが何を食っているのか想像が付かないので、今与えているのは全て日本から取り寄せの犬用ミルクや幼犬用フードだ。
世話を始めた頃は目も開いていない小さなオオカミだったが
2日目には目が開き、俺達の事を認識した。
3日目には自由に庭を駆け回るようになり、かなり速い!。敷地から出る事は出来ないが時々現れるゴブリンを威嚇するようになった。
俺がそれに気が付くと出て行ってゴブリンをぶち殺す。
褒めてやったら隠れているゴブリンも的確に見つけるようになった。
俺よりも索敵能力が高いみたい。
5日目にもなると結構大きくなってしまい、仕方ないので敷地内にオオカミ小屋を作った。
もちろんネット通販で取り寄せだ。
10日目にはちょっと引く位大きくなり、中型犬よりも大きなサイズに成長したのだ。
ラスターの方がヤンチャな感じでウインクは周囲を良く見て行動しているので、2匹の性格の違いもこの辺から大きく現れるようになった。
二匹は俺達に完全に心を許しているようで、親ツノオオカミは凶悪な顔をしていたが、こちらはおっとりとしていて魔獣とは思えない。
でも家のそばにオークやゴブリンが現れると即座に警戒態勢を取り、凶悪な顔つきに変化するので本能としては魔獣なのかなと。
俺達兄妹には全く敵意等を発しない状態だ。
そこで、この二匹との関連を調べるために久しぶりにステータス画面を開く
【名前】シオン・ヤマノ
【LV】10→(43)
【称号】一般人/オーク殺し
【体力】200/20[+180]
【魔力】50/5[+45]
【生命力】20[+180]
【素早さ】10[+90]
【知力】116[+10]
【攻撃力】130[+1000]
【防御力】110[+400]
【スキル】DIY能力・投石LV2
【装備】地球の小石[+90]・金属バット[+1000]・フルアーマタイプのプレートキャリア[+400]
【経験値】1,800,000/137
従魔・インベイドウルフ(ラスターLV1・ウインクLV1)
続けてサクラの状態
【名前】サクラ・ヤマノ
【LV】10→(43)
【職業・称号】一般人・ゴブリンジェノサイダー
【体力】150/15[+135]
【魔力】100/10[+90]
【生命力】15[+135]
【素早さ】15[+135]
【知力】130[+10]
【攻撃力】120[+500]
【防御力】120[+800]
【スキル】ガンナーLV1
【装備】M733改[+500],防刃シャツ[+600]・タクティカルベスト[+200]
【経験値】1,800,000/137
従魔・インベイドウルフ(ラスターLV1・ウインクLV1)
「お兄ちゃん!ラスターとウインクが従魔になっているよ!!」
俺も驚いた。
従魔ってなに?
しかもインベイドウルフなんて物騒な名前まで付いているし、何気なく経験値も三十万ほどアップしていた。
従魔になった事で、ラスターとウインク達のステータスが表示できるようになっている。
【名前】ラスター(ウインク)・ヤマノ
【LV】1→(40)
【職業・称号】従魔
【体力】20/20
【魔力】30/30
【生命力】25
【素早さ】30
【知力】30
【攻撃力】50
【防御力】20
【スキル】魔素感知LV1
【装備】地球製犬用首輪
【経験値】300,000/1
従魔・主人には絶対に危害を与えない。主人の許可無くレベルアップ不可。
ステータスを見るとレベル1でも人間よりもはるかに強い。
なにより嬉しいのは主人に絶対に危害を与えない事だ。
初めて出来たこの世界での仲間(家族)で俺とサクラは思わずはしゃいでしまう。
「でもお兄ちゃん、主人の許可無くレベルアップ不可って書いてあるよ、どうしようか?」
経験値とレベルの関係が人間と異なっているは確かで、二匹は経験値30万に対してレベル40まで上げられるようだが、俺は経験値9万の時点で33まで上げられる状態だったので、二匹がレベルアップ時にパラメータがどのように変化するのか気になる所でもある。
この世界の標準的強さの参考になるかもしれないからだ。
とりあえずパラメータの変化を見てヤバそうな数字になったら止める事としてサクラと共に様子を見ながらレベルアップさせる事にした。
俺達のレベルアップとは違い、ラスターとウインクのステータス上昇はレベルアップ時に自動で行われている。
【名前】ラスター(ウインク)・ヤマノ
【LV】10→(40)
【職業・称号】従魔
【体力】20/200
【魔力】30/300
【生命力】200
【素早さ】250
【知力】45
【攻撃力】450
【防御力】200
【スキル】魔素感知LV3/闇属性・土属性
【装備】地球製犬用首輪
【経験値】300,000/119
従魔・主人には絶対に危害を与えない。主人の許可無くレベルアップ不可。
レベル10の時点で攻撃力が俺達の防御力を超えそうになったので様子を見るため一旦ここで止めておく。
ラスターとウインクが滅茶苦茶強いのか人間である俺達が極端に弱いのか。
レベルの概念が人間と魔獣では異なるのかもしれないので、そもそも参考にならないのか。
ラスターとウインクのステータスの上がり方を見る限り、二匹を基準にしてしまうと俺達はこの世界ではそんなに強くないっぽい。
たまたま地球の武器類(レプリカやエアガン)が強く認識されているだけで、同じレベルのラスターとウインクに比べると基本ステータスが低い事が判明する。
まぁ金の腰巻きやオークなら無双出来る状態なので、周辺魔獣が弱いのかラスター達が強いのか判断が付かないけどね。
力強い仲間(家族)が出来た事で俺とサクラはこの世界での生活がまた楽しくなってきたぞ!
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