第9話 昇る朝日
そもそもヒーローと呼ばれる存在はこんな感じな訳が無い。
嫁子の裏切りをしっかり考えなかった。
そして優樹菜をイジメはその全てからは救えなかった。
それから優の悪事を見抜けなかった。
これではヒーローとは呼べないだろう。
「俺はそんなに良い人じゃ無いけどな」
考えながら俺は優樹菜の言葉を思い出しながら苦笑する。
俺はそんな事を呟きながら勉強をする。
そしてたまにラノベを読む。
そんな事を自室でやっているとメッセージが来た。
俺は読んでみる。
(私達はよりは戻さない。それで良いかな)
そんな感じで嫁子からメッセージが来た。
俺はその文章に、ああ、と返事を送る。
お前がその考えならその意思を尊重する、と。
すると嫁子は、有難う、とメッセージをくれた。
(その。.....色々と御免なさい。結局は警察沙汰にはなったけどね)
(警察に訴えるのは当たり前だと思う。この現状は。だからそんなに気にするな。俺はお前の手助けをするよ)
(私なんかの手助けしてくれるの?)
(.....優が悪いって事だしな。全ては)
(確かにね.....でもその良いのかな)
(俺は構わない)
そんな感じで会話をする俺達。
すると嫁子は、うん。有難う、とメッセージを送ってきた。
俺はその言葉を見ながら柔和になる。
そうしていると嫁子は、ねえ、と送ってきた。
(もしかしてだけど)
(?.....どうした)
(もしかして結菜って裕が好きなの?)
(.....へ?.....い、いや!?それは無いと思うが!?)
(うーん。でも何だか怪しいんだよね。それはそれで良いと思うんだけど)
ニヤニヤする様にメッセージを送ってくる嫁子。
俺はその文章に、いやいや。流石に無いわ、と送り返す。
すると、そっか、と嫁子はそこで話を止めた。
それから、優さんにどう接するかだね、と真剣な顔な感じのメッセージを送る。
(俺としては優が全て悪いって思っているから。.....優を救うとかそんなのじゃ無いが.....これまでの分を全部返さないとな)
(そうだね。確かに。何だか面倒だね。恋愛って)
(そうだな。だからこそ恋愛禁止になっているのかもしれないけどな)
(確かにね。.....何となく納得だよ)
(そうだな。俺としてはこれはこれで良いんじゃ無いかって思うけどな)
恋愛なんて所詮は面倒だ、という感じの文章を送る。
お前との恋愛は楽しかったけどな、とも送る。
すると、私は裏切ったからそんなあれは無いけどね、と送信してくる。
その言葉に、まあ確かにそうだが、と送り返す。
(お前が後悔しているのは事実だから。お前がまた恋愛心を取り返したい時。.....その時は考え直してやるから)
(君は優しすぎるから。ちょっと。今は復讐だけを考えるべきだよ)
(優し過ぎるぐらいが俺だから。気にするな)
(まあそうだけどね。.....そこに惹かれたしね)
そんな感じで会話をする。
それから俺は、なあ。あの後結菜はどうしたんだ、と聞くと。
結菜いっぱいのご飯を.....その。
特攻服を着た人達と運んで来た、と申し訳無さそうな顔をする。
あー.....それアイツらか。
(結菜の不良仲間だと思うぞ)
(あー.....そうなんだ。みんな、ご迷惑をお掛けして申し訳無いっす!姉御さん!、って言ってたけど.....)
(そうなのか.....うん)
(ビックリだね)
(ソイツら俺も会ったわ。同じ奴らだったらな)
結菜ってどんな感じだったんだろうね.....、と苦笑いを浮かべた様な文章を送ってくる嫁子。
俺は、さあな、と回答しながら苦笑した。
そして俺はハッとしてから、そういや勉強進んだか?、と聞いてみる。
(進んだ。ちょっとだけだけどね)
(そうか。.....なあ。今度勉強教えてくれよ)
(それは結菜から教わったら?結菜なら適正だよ)
そうかな?、と思いながら聞くと。
そうだよ、と回答が。
俺は、うーぬ、と悩みながら結菜にメッセージを送る。
すると結菜から直ぐに返事があった。
(なーに?)
(結菜。勉強教えてくれ)
(もー。またぁ?.....仕方がないねぇ)
(おお。結菜女神。神様)
女神も神様も同じでしょ、と苦言を呈された。
俺はその言葉に、まあ気にすんな、とコメントを送る。
すると、まあでも教えてやらんでも無いよ〜、と送ってくる。
そうか?、と俺は期待の眼差しを向ける返事を打つ。
(でもその代わりって言ったら何だけど会ってくれない?)
(え?誰にだ?)
(私の仲間。昔の不良仲間。頼もしくて会いたいって言っているから)
(.....お前の?.....俺、ぶっ殺されたりしないよな?半殺しとか)
(その前に私が金属バットか何かで仲間であっても殺し返すからだぃじょうぶ)
ばっちぐー、と送ってくる結菜。
それはそれでめっちゃ怖いんだけど。
思いながら俺は顔を引き攣らせながらも。
分かった、と返事をする。
すると結菜は、ありがと〜、と笑顔満点の文章を送ってくる。
(でも何で俺はお前の不良仲間に好かれている?)
(う〜ん?( ・∇・)それは分からないなぁ。でもそれだけ信頼度高いんだねぇ)
(そうか?)
俺は顎に手を添える俺。
絵文字を送ってきながら反応する結菜。
考えてみるが答えは浮かばない。
どうするか、だが。
(結菜の子分には取り敢えず俺に説得があったけどな)
(どういうのかなぁ)
(お前と付き合ってくれっていうの。まさかだよなぁ)
(.....ふぇ?ghaenuj.....)
え?、と思いながら結菜のメッセージを読むが。
そのままパタリという感じで返事が来なくなった。
何だ一体、と思いながら見ていると。
一言、恥ずかしい、とだけメッセージが来て既読スルーになる。
え?何だコイツ.....。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます