第27話

「そんなに美味しいか?」


「口のなかでとろけて美味しいですわ。生魚って美味しいんですわね」


ここまでの味を支店で出すってことはスシ職人は相当努力したんだろうな。そして本店の人はもっと腕かいいんだろう。本店のほうに行きたいな。今度ニホンに行ったとき寄ってみるか。もちろんルナ達も連れてだ。きっとニホンの技術に驚くことだろう。


「ルナ達今度ニホンに行こうな。限定マッカンがニホンで販売されるらしいし」


「あれの限定版ですの!是非行きたいですわ。ニホンの科学技術も気になりますし」


きっと気に入ってくれるだろう。それだけニホンは先進的だ。あれほどの地域はこの大陸にはない。パソコンできていたら買うか。後はカップラーメンとか。


「あれより甘いらしいぞ。喉に絡み付くような甘さが味わえるとなると最高だな」


マッカンの甘さは他の飲み物よりも群を抜いている。しかも魔力補充までできるからな。俺には欠かせない飲み物だ。毎日2本は飲んでいるからな。それに数本は毎日持ち歩いている。


「そうですわね。ケーキよりも甘い飲み物なんて始めて飲みましたわ」


だがケーキにも合うんだよな。甘い食べ物にも甘い飲み物が合う。それだけ特別な飲み物なのだ。甘さが暴力的に押し寄せてくるがな。それがいい。甘いのは甘すぎるぐらいがちょうどいい。


それから色々注文してそのたんびにルナは美味しいですわと言って食べていた。やがて食べ終わり、店の回転率のために早くでることにした。


「美味しかったですわ。ニホン食他のも気になりますわね」


「あんなシンプルな料理なのにあれだけ美味しいのは素材のよさと職人の腕だね」


ここまでくるのに相当努力したんだろうな。今日のでスシを知っておるだけじゃなくてスシ職人も来てることが分かった。いったい何人が転生してるんだろうか。魔王を倒すだけために転生させてるわけじゃなさそうだよな。恐らく文化も発展させようとしている。 


「そうだね。また来るか。ここのスシ美味しかったし」


「今度は私も稼ぐので半分だしますわ」


バイトヤル気満々か。その意気やよし。あまり辛すぎないところを紹介しよう。家庭教師か、飲食店の接客かだな。家庭教師な方がルナにはあっているか。元貴族だからルナにも家庭教師ついてるはずだし、家庭教師の仕事も分かっているだろう。


「始めての給料は自分のために使えよ」


服とか色々揃えたいだろうし。女子は買うものは多いからな。


「分かってますわ。それでバイトはどんなのをやるんですの?」


「魔法の家庭教師だ。もちろん相手は変な気を起こさないために女子だ」


親父のコネで家庭教師を探している家庭を紹介してもらうか。貴族なかには魔法に注視してるところもあるし。元貴族ってことで礼儀作法は大丈夫だろうし。


「分かりましたの。だけど私が生徒と付き合うことはあり得ませんわ」


「相手が好きになる可能性があるだろ。それを振ったらバイトやりにくいだろうし」


ルナかわ好きになる可能性が低くとも、ルナは美少女だ。勘違いする連中は多いだろう。美少女に優しくされたら勘違いするからな。それだけ男ってのは単純なのだ。


「モテるのが心配なのですわね。それなら女子でもいいですの」


「それじゃ決まりだな。バイト先は親父に紹介してもらうわ」


魔法を上達したいと熱心な貴族元に送ってもらうようにお願いするか。罪人の子供っていうのもあるからよほど上達したいと思わなきゃ教えてもらいたいとは思わないだろうしな。


「分かりましたの。それじゃ寮に帰りますわ」


俺達は寮に向かった。その間西洋風や和風な建物を見ながらうまく城下町とマッチして感心した。この町もニホンの影響を受けている。所々にニホンにしかないような物が置いてある。


「お兄様拾ってくれて改めてありがとうございますの」


「死ぬのか分かっているのに、知らんぷりなんてできないからな」


それに推しだから死んでほしくないと思うのは普通だろう。それで最終的に救えて、家族にまでなれたんだ。推しと一緒に暮らせるとか、最高すぎるしな。まぁ追放したソレイユ様は許せないが。


「優しいですわね。お兄様は。ゲームとか本手しか知らない私を危険をこころみず助けてくれるなんて。それに家族にまで向かえてくれるなんて」


まぁ確かに追手が凄腕の魔法師の可能性もあったわけだしな。命も関わることもあるだろう。家族にするのは記憶を思い出してからすぐに考えたことだ。推しを家族にできるかもしれないと思ったからな。


「優しくなんてないぞ。俺はルナだから助けただけだ」


これが推しでもなんでもなければわざわざ助けになんかいかない。人間は欲があるから動くんだ。こっちにプラスになるようなことがない限り動きはしない。だから俺は優しい人間じゃない。


「それでも私を助けてくれたことに変わりないですの。私にとっては優しい人間ですわ」


まぁ誉められてるんだからそれでいいか。ここで否定しまっくても好感度下げるだけだし。


「そうか、それならそれでいいや」


やがて寮に着くと、俺達は中に入った。相変わらず豪華だよな。まるで貴族の部屋のようだ。部屋のなかは和風だかな。畳なんかも置いている。やっぱ日本人として畳は必要だよね!ベットももちろん置いてある。すらとルナ物珍しげに畳をみた。

















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