第26話
そんなことを話していると、いい時間になったので、外に出てスシ屋を探した。美味しいところは本店よりも支店の方が美味しいからな。あのニホン食を再現するにはそれなりの歳月がかかる。だからまだニホンができてからそんなに経っていないから、支店の方が美味しい。
そして一番発展してるところに着くと、オカヤというスシ屋を見つけた。みかけは西洋の古い建物のようだが、行列ができてるところを見ると、味も保証できる。
「ここにするか、行列ができてるってことはここは美味しいんだろうし」
こいう時にインターネットがないところが不便だな。あれば評判とかすぐに分かるんだが。そうすれば外れも少ない。ルナに美味しいものを食べさせることができる。まぁでも行列ができるなら美味しいか。店がお金を出して行列を作ってない限りだけどね。
「そうしますの。ああ楽しみですわスシ」
「ルナって結構食通なのか?」
「私元貴族ですから色んな物を食べてきたんですの。だから好みも確立したので、それにあったものを食べるようになったんですわ。さすがに雑誌の編集者ほど優れてはいませんの」
俺も異論なのを食べてきたが、ニホン食は外れが少ない。ニホンが流行りそうなものだけを世の中に出してるからな。ニホン産は品質が保証されている。ニホンの職人や研究者も苦労しただろう。
「まぁたぶん口に合うと思うぞ」
他のニホン食が合ったからな。スシも最初は醤油だけで美味しいのと思うかもしれないが、それがむしろ素材のよさを際立たせる。魚はイートン産だからな。この国はイートンという地域から魚を輸入してるから美味しい。
俺達は店に入ると、クラシックな雰囲気に驚いた。確かに見た目は洋風だが、スシ屋だから和風に内装を変えてると思ったからだ。そしたら中世のヨーロッパみたいだから驚いた。前の店の内装をそのまま使っているんだろうか。ルナは特に驚いてなさそうだ。トラストでは普通なのか?
テーブル席に座りメニュー表見る。普通のスシ屋と変わらないな。違うとすればおにぎりがでるくらいか。まずはスタンダードでマグロを頼もう。ルナとエミリーゼはわさびはいけるだろうか?
「ルナとエミリーゼはわさびいけるか?」
「いけますの」
「いけます」
それじゃーわさびありであとは中とろとテンキーの肉か。これは始めて食べるか美味しそうだからこれを頼もう。顔を上げると、ルナ達も決まったぽいので注文することにした。
「すみません注文いいですか?」
ここは回るスシじゃないので頼むしかない。回るスシじゃないから結構高めだ。最初は高級な場所で食べてこいうものなんだと味が分かった方がいいからな。
「はいご注文お伺いします」
この世界だとカウンターで注文を決めるのだが、ここはニホン式で店員に注文を伝えるスタイルだ。だからルナは店員さんを呼んだ時少し驚いていた。
「マグロと中とろとテンキーの肉を6個づつお願いします」
最初はこんなものでいいだろう。いきなりちょっと変わったのは食べにくいだろうしな。店員さんは分かりましたと合うと厨房に向かっていた。久々のスシだからわくわくする。
「この醤油ってやつをつけるんですの?」
「そうだ、この小さい皿にいれてな」
皿まで常備されてるとはこの気遣いさすがニホンだ。ここは天然物が多いから新鮮だろう。西洋の建物にスシ屋は合わなそうに見えるが意外にマッチしている。高級感が増している。
「スシをそのまま食べても素材の味しかしないからな。これをつけることによって味が濃くなるんだ」
「そうなんですの。調味料みたいなものですわね」
「そいうことだな。味がよくなるっていう点ではな」
さらにわさびを着けるともっと最高になる。それを知ってるからわさびも頼んだ。お金は傭人をやでたりしてそれなり稼いでいるのと、親からお金もさらにでてるから同世代の貴族よりも持っている。
「そうなんですの。ますます楽しみになってきましたわ」
「スシはあの時代なかったからねー。私も楽しみだよ」
まぁ作られたの江戸時代だしな。平安時代はないからそりゃそうだろう。平安時代の料理も食べてみたいが、ご先祖様と縁の深いところならあるだろうか。
そんなことを話しているとスシが来た。おお瑞々しい。見た目からして美味しそうだ。ルナも目を輝かせている。エミリーゼは興味深そうに見ている。
『いただきます』
この挨拶はアラスタに伝わる食べる時の挨拶である。ルナもなれたみたいだな。エミリーゼは知らないはずなのに言ってるってことは平安時代からあったのか。ご先祖様が伝えたことでそれが国中に広がったんだろうな。ご先祖様の影響力の高さを知ったわ。
俺達はスシを口にいれる。おお、マグロがとろける新鮮だ。そして、マグロと酢飯が一体となって美味しい。こんなの日本でも食べたことがない。まぁ高級な寿司屋なんて前世では行ったことないが。美味しさはこっちの方が上だろう。海が汚染されてないからな。
それから来たスシを食べながらルナを見てるとホホを綻ばせていた。
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