第17話

まるで炎の流星群のようだ。普通のやつなら当たるだろうだが俺には当たらない。すいすいとまるでどこに飛んでくるのか分かるように俺は避けていく。


「なぜ当たらないんだ?」


俺は神様からの贈り物として魔力を関知する能力を持っている。どんな炎にも多少の魔力が込められているから避けられるのだ。これが普通の炎だったら古式魔法で対応するが。


そして、俺は周囲の霊気を足場にしながら黒龍に近づいていく。しかし黒龍は当たらないと分かった瞬間に物理攻撃を仕掛けてきた。さすがに長年生きてるだけはあるな。勘が冴えている。俺は呪符を取り出し口の目の前で呪文を唱える。


「オンタリビリアソワカ。我の何者を通さぬ壁となれ。魔力よ濃縮せよ急急如律令」


すると魔力の壁が俺をおおう。その壁は黒龍の尻尾の物理攻撃にも耐えた。反動で少しいたがっているようにも見える。これが結界の一種の古式魔法だ。物理にも魔法にも対応する。


強力な壁となり何もピタリとも通さない。まぁ結構結界をか託せればするほど魔力を大量に使うっていう欠点があるが。今回はかなりの威力だから結構魔力使った。


俺は結界を解き、黒龍に迫る。刀に炎の魔法を書けて燃やしきりにかかる。しかも黒龍はそれを尻尾で止めた。


固すぎだろ。燃やしてるのに火傷さえないとか。あの鱗特別なのか?こうなったら雷の古式魔法を使おう。


「雷鳴をとどろけ。我雷の化身なり。残るものなく燃やしつくせ。急急如律令!」


かなりの魔力をいれたこれで少しはダメージを受けるだろう。これで無傷だったらあれを使うか。親父渡された魔法書に書かれていた古式魔法を。


「ふぅーなかなか今のは危なかったぞ」


そんなこと言いながら鱗に少しヒビが入っただけだ。固すぎんだろ。よく見たら魔力を纏っている。霊装もできるのか。そして黒龍は俺に口から炎を出していきた。


分離してない分さっきよりも威力が段違いだ。こりゃ防ぐのは辛そうだ。


「炎よ燃え盛り束になれ。そして炎の化身となれ急急如律令」


すると炎の渦が一人の炎を纏った大男に変わる。ふぅー大分魔力使うなこれは。これが魔法書に書かれていた古式魔法の1つだ。自立型ななので式神のように自由に動けるし、命令通り動くこともできる。


「これは昭夫様が使っていた魔法」


エルフは驚いているようだった。もしかして俺は子孫だったり先祖が弟子だったりするのか?まぁ今はこの試練に集中しよう。ジェン.タルダンなら黒龍にも対抗できるだろう。実際に炎を相殺してるし。


「くっまさかあやつと同じ魔法を使うとはな。しかしこれじゃ倒すことはできないぞ」


互角に渡り合っているが、さすがにきついか。ジェンなら周囲の霊気を吸収して戦うから炎をだし続けることができる。だが最初にいれた魔力によって吸収する霊力は変わってくる。半分くらいしかいれてないから黒龍に勝てるほどではない。もう1つ秘策これは刀を使う。


「雷鳴よとどろけ。雷神トールよ我に雷の力を与えたまえ。我雷の化身となる。この刀に力をためよ急急如律令!」


するとか多並が金色に変わり、雷を纏った。そしてそのまま雷撃を黒龍にぶつけた。すると黒龍はフラっとなる。そこを突いて足に加速の魔法を使って近づく。


「全身にトールを宿れ。我神の化身なり。雷鳴よ轟け」


すると全身から雷のようなものが俺を纏う。雷神が憑依したのだ。これで神の化身となった。だが、痺れるようないたさを感じる。これが神様を憑依させる代償か。これは第一段階だから第四までいったら相当だな。使ってくうちに慣れるか。 


雷で纏っているのをさらに体に纏っている雷で周囲を電撃にして逃げ場をなくしか棚で刺した。すると電撃が黒龍に流れそれで気絶した。ふぅーなんとか勝ったな。この魔法強力すぎだろ。


「まさか昭夫様の使ってた魔法をまた使うなんて。名前を教えてもらってもいい?」


「エリーゼ.ミキだ」


「エリーゼ昭夫さまと同じ名字だね。まさか子孫とは。これも運命かもしれない。いいよ式神になるよ」


魔王と戦う上で戦った経験があるエルフがいるのは心強い。魔王の攻撃パターンも分かっているだろうし。先祖の仇をうちにいく。戦争が始まったらな。


「それじゃこれからよろしくな。名前なんていうんだ?」


「エミリーゼだよ」


「お兄様に色目使いませんよね?」


「へぇシスコンなんだー。このこのミキは愛されてるねぇー」


「す、好きではないですわ。ただ単にお兄様に虫付くと構ってもらえなくなるかもしれないからですの」


結局ブラコンだということに気づいていないなか?構ってもらえないかもとか可愛すぎるだろ。シスコン度が上がる。これから寂しくないよういっぱい構ってやる。


「大丈夫だ。今は彼女を作るきはない。今の1番優先順位が高いのはルナだ。ルナのためならなんでもやるぞ」


それが推しへの気持ちってもんだ。推しのためならなんでもできる。これが愛か。推しへの愛は止まらない。まぁまだ心に傷は残っているが。それはルナもだろう。互いに癒せたらいいよな。











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