第18話

黒龍は10分くらい気絶したらすぐに復活した。結構あれ大技だったんだけど。復活するの速すぎない?でもこれで上位のものにも通用することが分かっただけでもよかったわ。そしてまだまだ渡された魔法書には色々のっている。なかには初代しかできなかった魔法や、初代もできなかった魔法まである。これができれば魔王にダメージを与えることができるかもしれない。


「真面目だねー。そんなに魔法書を読むなんて」


「いつ戦争が起こるか分からないからな。備えあって憂いなしだ」


「ふぅーんまるで戦争が起きるのが分かってるみたいだね」


勘よすぎだろ。まぁ俺の式神になったなら隠すことでもないか。


「俺は異世界から来てこの世界のことはある程度知ってるんだよ。俺が来たことでレギュラーなことも起きてるが」


まぁニホンを作った人たちに比べれば影響はないが。あれはもう文化を作っちゃってるしな。軍事力も他の国より圧倒的だろう。だが俺もルナを助けたことによってこの国の未来が変わる可能性はある。だから滅ぼさないように気を付けなくては。


「異世界かー。昭夫様もそんなこと言っていたなー」


先祖が同じ異世界人だとは。まぁ多分生まれた時代はが違うだろうが。あっちは恐らく平安時代だろう。魔法が日本にある呪術に似ていた。陰陽師で武士の可能性もあるな。刀を持っていたってことは。


「先祖が異世界人から俺がここの家に生まれたのも納得だ」


「お兄様以外にも異世界人かいたなんて驚きですの」


「ニホンを治めているのも恐らく同じ世界から来たやつだぞ。俺のいた世界の文化があるからな。恐らく生まれたのも同じ時代だろう」


あそこまで忠実に文化や建物を再現するのはこの世界の人間じゃ無理だ。技術が違すぎる。服す複数人しかもそれを専門としてる人か、オタクかのどっちかだろうな。それとその技術を欲している他の国に狙われても跳ね返せるだろう。それだけの軍事力もあるはずだ。それにしても一気に異世界転生させるって魔王は神様にとっても天敵なのか?


「そうなんですの。それじゃ私たちは異世界の文化を味わえるってることなんですの」


「そうなるな。俺には馴染みの深いものが多いが、この世界の人間は驚くほどのものだろう」


科学技術は間違いなくこの大陸でナンバーワンだ。まぁ魔法が発展した世界と、科学技術発展した世界じゃそりゃ差はでるよな。科学ははってするとそれはもう魔法と変わらない。


「驚きましたの。これなら魔王にも対抗できるのでは」


「確かにな。魔法以上の破壊力がある兵器があればだが」


その辺は秘だくしていて、分からないんだよな。噂だととんでもない兵器を持っているって流れていたな。あ、昭夫って八百年前に唯一魔王にダメージを最後まで追い詰めた勇者だったじゃん。


「エミリーゼってもしかし英雄昭夫のたくさんの式神の中でも2人で双璧をなしていた式神の一人か」


「そう呼ばれていたね。今も魔法じゃ上級魔法使いにも負けない自信があるよ」


「その話は聞いたことがありますの。魔物を半分以上減らして、魔王をあと一歩まで追い詰めてましたけど、魔力切れてやられたという話ですの」


「魔王とかの戦いの前に四天王とも戦っていたからね、魔力を使いすぎていたんだよ。万全ならきっと勝てたはずだし」


俺の先祖化け物だな。四天王と戦ったあとに魔王とも互角以上の戦いをするとは、そりゃ英雄にもなったりするよな。その血を継いでいるなら俺ももっと強くなれるのか?ルナを守れるくらいには強くなりたい。


「そうなのか、先祖にも負けないくらい研鑽を積んで、魔王を倒すか。先祖の仇でもあるし。エミリーゼのご主人としてそれなりのレベルにはならないとね」


「私のご主人ならそれくらいになってもらわないと困るよ」


それから馬車で進んで寝巻きが二つしかなかったのでエミリーゼに貸して、俺は馬車の中で寝た。明日はからだのあちこちがいたいだろうが女子をここで寝かせるわけにいかないからな。


そして次の日、起きると、エミリーゼがご飯を作っていた。


「ミキ様おはよう。これサングリエの煮込みスープだよ。後もうちょいでできるから待っていてね」


勇者の式神だったし、こういった自然での料理は慣れているのだろう。美味しそうな匂いがしてくるし。朝からきついものじゃないからいいよな。スープなら味わって食べれるし。


「ふわぁーおはようございますの」


やはり素っぴんでもかなり可愛いな。朝から気分がいいわ。それにこれは親しい人にしか見せないだろうからなおさらだ。天使と言っても過言じゃない。


「おはようルナ。エミリーゼが朝御飯を作ったらしいから食べるぞ」


「美人でご飯も作れますの?、、、、このままではお兄様がとられてしまいますわ。お兄様は料理ができる女の人の方が好きですの?」


「まぁできた方がいいな」


「私練習しますの。だから味見やくをお願いしますわ!」


俺に好かれるためにそこまでやってくれるなんて最高だね。それに好感度はすでにマックスだが。その役目は引き受けよう。ルナの料理とかきっと美味しいだろうし、作ってくれるだけでもありがたい。


「その役目引き受けるぞ」


「ありがとうですわ」


「あ、できたよー」


その後和気あいあいと食べた。自然のなかで作った料理のなかではダントツで美味しかった。





















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る