第14話
日の日差しによって俺は目覚めた。なんか戦争してる夢見たんだが、他の国と。この平和な国がそんなことするのか。なんかニホン製の軍事兵器が猛威を振るっていたな。まぁニホンの軍事力は規格外ってことだろう。こんなに日本と似ているのは何人の転生者がいるのか気になるから今度接触してみよう。
俺はパジャマから私服に着替えて制服とか教科書を一つづつ転移魔法で部屋に送った。送り終えると、ルナを起こすために部屋に向かった。まずはノックをする。起きてて、着替えてる途中だったら不味いからな。
「どうぞですの」
どうやら起きていたみたいだ。俺は襖を開けて中に入った。昨日の俺の選んだワンピースを着ている。正直萌えた。昨日の今日で着てくれるとは感動した。
「昨日の選んだ服着てくれたんだな」
「これは気分がワンピースだったからだですわ。決してお兄様のために着たわけじゃないですの。和服で馬車はないと思ったんですの」
ツンデレ可愛い。俺は本当に推しであるルナが好きなんだってことを思った。エマのことは忘れられないから、割りきってはないが。まぁ幸せならそれでいいが。俺より魔法力があるソレイユ様の方がいいだろう。
「そうだな和服で馬車は似合わないな」
そうは思わないが、そう言っておく。ツンデレの部分を突っ込むと、ツンデレしなくなってしまうかもしれないからな。ルナの可愛いこと一つであるツンデレを無くすのは惜しい。
「そうですの!それで用意はできたんですの?」
「できたぞ、寮荷物は送ったからな」
「それなら出発しますの。枕を持っていきますわね」
俺も馬車を乗ったのは初めてだったから枕を持っていかなかった。あんなに枕がなくて寝づらいとは思わなかった。だから枕は俺も持っていく。後は馬のエサも持っていく。これがないと馬は動けないしな。荷物を持ち家をでようとすると、親父がいた。
「なんだ親父。なんかあるのか?」
「ああ、これを持っていけ」
そう言って古式魔法書を渡してきた。古い紙だな。いつの時代のやつだ?家でこのタイプの物はみたことがないんだが。あったら間違いなく読んでいたしな。
「これは?」
「代々うちに伝わる古式魔法書だ。うちも元々は有名な古式魔法師の家系だからな。これはきっとこの先ルナといると戦闘を余儀なくされることがあるからこれを持っていれば役に立つだろう。今まで見せなかったのはまだ戦争をする時期じゃないと思ったからだ。だが星読みをして、戦闘が起こることを予期したんだ」
戦争じゃなくて、戦闘か。対人戦をするってことか。恐らくルナを賭けたトラストやつとの戦闘が。でも古式魔法って対人戦じゃ不利になるんじゃないのか?詠唱長いし。魔法は簡潔的だからな。
「古式魔法は不利なんじゃないかと思っているようだな。この古式魔法書はそれを覆せるほどの物だ。まぁ俺は使えなかったが。ミキなら使えるだろう。まぁ頑張れよ」
「分かった。なんとか使いこなせるようにするわ。それじゃ行ってくる」
俺達は馬車に乗ると、城下町フレンセに向かった。途中魔物が来たりしたが、魔法で残滅した。覚えたての魔法を使えたりするから魔物には感謝だな。
「それにしてもお兄様この辺魔物が多すぎではないですの?」
「魔物の王を狩ったからな。魔物が周辺にいないんだろう。うちの近くにいる王は複数いて、狩ってもまた違う王がでてくるんだ。だから魔物が住み着きやすくなっている。まぁ人間が住んでいるところにはよらなくなったが」
まぁ頂点は魔王で、ここからとそこそこ距離のある魔王城で魔人と鬼人が暮らしているが。そしていつか戦争になる相手だ。最近不穏な動きしていると魔王城に侵入させてある式神が言っていた。
「そうなんですの。でもなぜトラストにはそれ以降王が現れないんですの?」
「あそこの魔法師は段違い強いからあそこを住処にしようと思わないんだろうな」
魔物を率いているのは魔人達だ。その頂点が魔王。アラスタは立地的に人間界に進出するにはちょうどいいから魔物が多く、魔王がここを侵略しようと命令を出している。
「そうなんですの。トラストの魔法師は世界で一番ですわ」
いづれ戦争でたくさんの人材が死んで、その優位性もなくなるが。魔王はそれだけ強敵なんだ。最終的にヒロインが勝ち次の戦いに進むんだけど。
「まぁそうだが、古式魔法師も実力を着実につけてるからな。いづれ並ぶことになるだろう」
「そうなることを祈りますわ。それで私これを読んだんですの」
木の呪術か。これを呪符に魔力を流し込むと、たくさんの木が創製されて相手を絡み取り刺すんだよな。なかなかの難易度の呪術だが。まぁルナならできるだろう。
「ぐぉぉぉー」
「けけけけ」
「ケロベロスとゴブリンの集団か。ちょうどいいあれにやってみろ」
「分かりましたわ。この蔦に集まれ、そして拘束せよ、天より降りて零樹に宿って刺し殺せ」
そう言うと呪符から大量木が飛び出し、相手をその枝で拘束し何本か木で心臓を貫く。そしてそれを広範囲に展開する。ケロベロスは勢いが止められている。何本かの木が刺さったいるからだ。
「はぁぁぁー」
さらに魔力をルナは込めて勢いを増す。するとケロベロスは拘束され心臓を刺され息絶えた。
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