第9話

家に着くと、俺達は家に入った。すると母さんが抱きついてきた。いやそんなに強い魔物に会ってないんだが。一応近道はしたが、魔物のレベルも頭にいれていたし。まぁでもまだ学院生だからな、心配なのも分かる。


「それで目的は果たせたのか?そこにいる少女がそれか」


「そうだ。紹介するルナ.エモードンだ」


すると親父はビックリする。まぁそりゃそうだよな、他の国でも話題になった公爵家の処刑。その娘がここにいるんだから。娘を処刑しなかったのは第一婚約者の苦しんで死ねってことだろう。


「ルナ.エモードンですの。よろしくお願い致しますわ」


それで親父はなにかを察したのか、神妙な顔つきになったが、すぐに笑顔になった。隠し通せると思ったんだろう。最近は輸出も他の国にもだしている。今は最大貿易相手がトラストだか、今回のことで不信感を持った親父は徐々に他の国にシフトしていくんだろう。


「それで要件は養子いりか?」


「罪人の娘を養子いりさせるっていうのは危ない橋をわたるの重々承知でお願いだ。エマを家族として向かえてくれ」


「いいぞ。ルナは今からルナ.エリーゼだ」 


「ありがとうございますの。罪人の娘を向かえてくれて。本当にありがとうですの」


ルナは泣きながら喜んだ。家族がいないのは辛いよな。親戚からは見捨てられあとは死ぬのを待つだけで、襲われそうにもなったんだし。怖かったよな。でも大丈夫だ。今度は俺がルナを守って見せる。


「それで婚約なんだが。解消した。それとエマの家族は俺達の農園で働くことになった。だからないと思うが、エマの家族を疎ましく思うなよ」


「分かってるぞ。むしろ傘下に加えてくれて安心した」


これでエマの家族が周りが忖度して、収入がなくなることがないからな。あとはエマの両親は真面目だからうちにとっても貴重な労働者をゲットできるんだからウィンウィンだろう。これから事業をさらに拡げようとしてるからな。


「そうか、それでエマは何部屋か空いてるから好きなところを使っていいぞ」


「分かりましたの」


「あとこれ小遣いな」


そう言って20万オンを渡した。これくらいならちょっと裕福な家くらいの小遣いだから問題ないだろう。通う学校は恐らく裕福な人たちが通う学校だからな。貴族だと100万オンは最低でも使うからな。知り合いの貴族がそんくらい使っていたし。


「ありがとうございますの。それで広めの部屋に連れてってほしいですのお兄様」


「分かったこっちにきてくれ」


貴族ほどじゃなくても無駄に広いからなこの家。しかもニホンの文化を取り入れた武家屋敷だし。古式魔法で温度は一定にしてあるから暑くもないし寒くもないがな。部屋はあそこの和室でいいか。


「ここだ和室で落ち着かないかもしれないがいづれ慣れるはすだ」


この家の部屋で一番大きい場所だ。俺達はなぜ使ってないかというと、大きすぎて落ち着かないからだ。和室なのはいいんだがな。ルナは部屋を見て笑みを浮かべた。


「気に入りましたの。和室というのは美しいものなんですわね。特に畳が最高ですわ。この肌触りざらざらしていいですわね。絨毯をひかないで済みますし」


「気に入ってもらったらよかったわ。一部分だけモダンにするのもありだな」


部屋はでかいからな、一部分だけモダンにすればおしゃれ度が増す。机を置いてそこだけモダンにするのもありだろう。まぁルナの好きにすればいいってことだな。今まで作られた部屋で暮らしていただろうし。


「それもいいですわね。布団はあるんですの?和室にベッドは合いませんの」


「布団ならそこの引き出しにあるぞ。それでどうする家具と服買いにいくか?お金ももらったことだし」


今は昼だから店もやっているだろう。馬車のなかで寝たことだし、睡眠は取れてるはずだ。


「そうですわね。おしゃれな服がほしいですわ」


家具にはこだわりはなさそうだな。まぁあったらかなりの金額が飛ぶからそれはそれで困るが。服も値段を今まで見ないで買っていただろうから、限られたお金で買うっていうのも始めてか。一気に使わなきゃいいが。


「それじゃ行くか。まぁこの辺じゃ服屋なんて一店舗しかないが」


田舎だしな。だか和服とか売ってたりするから謎だ。別に流行ってる訳じゃないんだが。俺も久々に服でも買おうかね。王立アラスタ魔法学院では城下町なだけあっておしゃれな人が多いし。


そして、俺達は服屋に着いた。音痴からかなり近いから少し歩けば着く。そして店内を見渡す。何かでかくなってないか?ワンピースとかあるし。


「なかなか商品の品揃えはいいですの」


「俺が最後行ったときはこんなになかったがな」


城下町行く人が増えて、この村もおしゃれになったんだろうか。馬車が置かれてから城下町に行きやすくなったからな。前はお金持ちしか馬車には乗れなかった。馬のお金がかかるからだ。だがここを治める貴族が勉かの発展を望んで税金で、馬車を作ったんだよな。貴族は自分のお金もだしている。もちろんうちからもでている。

















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る