第6話 降魔会議
俺たち三人は、以前の神山事件以来をきっかけに降魔大聖に入隊することになった。この件の問題は降魔大聖側にあるとされ、俺達三人の実力は降魔大聖に認められいきなり《
「私の子供たち……よく集まってくれた」
「いえいえ、主様がお呼びでしたら我々はいつでも参ります!」
「そうだな~、俺も来るぜ」
降魔大聖の本拠地である主の館に集められた大聖たちにある情報を与えられた。
「今回私の子供たちに集まってもらったのは他でもない。一つ目は例の三人の事だ」
「たしか……浅川と陰助と楓でしょうか?」
「俺は反対だぜ……あいつらはあの程度狩れて当然だぜ」
「こら、主様の前ですよ
「……ったく」
《氷ノ大聖
「先に話していいかな?」
『っは!すみません』
主様の雰囲気はなんだか落ち着く、その落ち着いた雰囲気を皆に浴びせ静まった大聖たちに再び情報を教える。
「私も不確かなのだが、多分あの大成少年は直接的な出会いではないが斬禅とあっている」
予想外の考えを聞いた大聖たちは凄く動揺した。
「なんでそうと思ったのですか?」
「あの子の苗字が少し気になったのだ」
『……』
少し考え込む大聖たちは確かに何かを気付いた者もいた。あいつの血筋には確かに【最強の降魔師 浅川】と言う名前があったのだ。
「もしかして……あの伝説の降魔師でしょうか?」
「そうだ……もしそれが本当なら隠された力があるだろう……。私時代の降魔大聖はいまだに十二天魔の上魔の悪魔に遭遇していない……」
「私たちは必ずとも十二天魔を倒します!」
神山の帰り道ふと大成が二人に話した。
「そういえばさ……。十二天魔ってどれぐらい強いの?」
大成の質問に目が飛び出すぐらいに驚いた。
「は~。あなたは全く知らないんですね」
「十二天魔は下魔六人、上魔六人。計十二人で形成されている組織です。そして、下魔の悪魔達は大聖様が倒しているのですが……噂によるとかれこれ9世紀は上魔の悪魔は顔が変わっていないらしいです。もちろん歴代の降魔大聖様も上魔の悪魔に遭遇していると思うのですが全員亡き人になってしまいました……」
「……え」
正直俺は驚いた。俺が見た大聖様の強さは身が震えるほどすごかったが……あの強さでも上魔の悪魔には敵わないと……俺はそう感じた。
そして見事に入隊した俺たちは新たな任務に行くことになった。その任務名は……《
「人無山か……また物騒な名前だな」
「そうだね……。噂によると……」
「次々に登山した人々が行方不明だろ?」
「陰助私のセリフを取るな!」
そうして俺たちは次の任務の目的地、《人無山》に向かうことにした。俺たちは事前に本部で紹介されていた宿に泊まることにした。
「どうもこれから少しの間だけお世話になります。私は楓と言います。そして、その横にいるのが、大成と陰助です」
「はいはい。よろしくお願いします……」
そこの宿は何かと赤い花が周り一面に咲きあふれていた。その宿は階段を100歩上がった結構高めの場所に建てている。そこはすごく幻想的だった。そこから出てきたのはよぼよぼのばあちゃんだった。
「おい、大成お前どこで寝るのか?」
「僕はこの端っこで良いよ!」
「違う、お前楓と同じ部屋に寝ないのか?」
「寝ないよ!」
「グッフ」
俺は陰助と話していて、おそらく楓は隣の部屋だから少し聞こえたのだろう。当たり前の答えを答えた瞬間ドアが開き気が付いたら陰助のほっぺが三日月のように変形していた。
「なにするんだ!」
「もう一回されたいの?」
「……すみません」
やはりこのチームで一番強いのは楓だったのだと少し安心した。楓は素では悪いやつではないのだが少しだけツンデレが入っている。しかも楓は俺たちの中でも戦闘力はずば抜けているが……これも楓は目の前の事にしか集中できないので悪魔討伐の時では活躍出来ないのが普通だ。
俺たちは温泉に入り夕食も食べて布団の中に入った。夜中にごそごそと陰助の布団が動き次はガシャンとドアを開けて閉める音がした。俺は気になり陰助の後をついて行ったら……陰助はシクシクと泣いていた。
「……陰助大丈夫か? 何があった?」
「……ったくなんでもねぇーよ」
正直俺の感は鋭いが陰助が何かを隠しているようで気になる。俺は「そうか」と言い放ちその場を去ろうとしたが陰助が服の端をつかんできて「聞いてくれるのか?」と言ったので俺は素直に「大切な仲間だし話を聞いてやる!」と元気よく答えた。
「俺には大切な兄弟がいた……本当は俺と兄弟でこの降魔大聖で俺とおんなじパーティーになることを約束していた。俺の弟は凄く才能があり一か月の月日で大聖まで登りつめたんだ……。だが俺達が家で平穏に暮らしている中に襲撃を仕掛けた悪魔がいた……」
俺は唾をごくりと飲んだ……
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