第2話 俺の師
「なにちんたらと走ってんだ!」
俺は今、俗にいう師匠の元で猛トレーニングをしている。この方は見た目は80過ぎだけど尋常じゃないスピードで走りまくる。
「なん……なんだあれは……」
俺が走っているルートをもう3週も走っているのではないか……。降魔大聖はこんなすごい人ばっかり集まるのか……。と俺は思ったその瞬間俺の背中に熱が走る。
「いった!」
「お前は死にに行くのか?」
竜胆さんが俺の背中にでっかい木の棒で叩いたのだ。俺は思わず泣きそうになったがおじいさんの真剣な顔を見て泣くのをこらえた。
いつも山を上り下りを繰り返し、時にはその道中に殺人トラップが仕掛けてあり。手が切断しかけた時もあった。こんなきつすぎる訓練を毎日休まずに行い三年がたち……。俺は最終試験を受けることになった。
その試験の内容は、西区に出没した《異能ノ悪魔》の討伐だった。
俺は正直なとこ三年間悪魔討伐の為に時間を費やしてきたけどあまり悪魔の知識は無い。唯一知っていることは。
・特定の素材で作った武具でないと死なない。
・悪魔は夜ではないと活動ができず死んでしまう。
正直俺はこれぐらいの知識しかないので師匠に《異能ノ悪魔》について聞いた。
「そうだな……お前にも教える時が来たな……。だがこの試練にクリアしたら教えてやろう」
「分かりました!俺は無事にこの任務を果たしてここに帰ってきます!」
俺は何も情報を知らずに最終任務の
「たしか……情報によるとここら辺から悪魔が出没した場所だと聞かされているな……」
「……暗いな。」
俺は、暗い西区の大通をトコトコと歩いたその時、俺の頭の中で一線の電気が走った。
この気配は……。俺の特殊能力の危険察知だ……。どうやら俺の特殊能力は人並み外れた危険察知能力。俺はすぐさま後方へジャンプをして奇襲を避けた。
「ここの人間はあまりおいしくないのぉー」
「お前は誰だ!」
「お前……知らないのか?。俺は異能ノ悪魔だ……」
「お前が!」
俺は今まで訓練で師匠が作ってくれていたデコイには無い、緊張感、恐怖感で足がすくんでしまった。
「お前弱そうだ……俺でも食える人間か……」
そう悪魔が言った瞬間、凄いスピードで俺の背後に迫りくる。俺は、それを察知して後ろ蹴りを入れて距離をとる。
「あぶない……(こいつ強いな……)」
「お前……俺は強くなり、あの方に認められないといけねぇーんだよ……」
「あの方?……」
「《縮地》」
俺があの方について考えていると異能ノ悪魔は《縮地》を使い残像だけを残し俺に一撃を入れる。
「ぐはっ。こいつ早い……」
「お前もしかして、異能ノ悪魔との戦闘方法を知らないなぁ~」
確かに俺はこの悪魔が言ったように異能ノ悪魔との戦闘方法が分からないが。俺は師匠から稽古をつけてもらっていた身、この程度の事では倒れたらいけない。
そういえば師匠が言っていた
「このままじゃ俺が負けちまう……やるしかないな……」
俺は体のあらゆる所を安定させ、それは血管や、神経も例外ではない。俺は体の全てを落ち着かせ。頭の中である言葉が浮かび出た。
「《
俺が放った技はとてもシンプルだが今までには無い体の底からでる力がどんどんと体の中を温めてきた。俺はこれが降魔術だと感心しながら異能ノ悪魔に斬りつける。
異能ノ悪魔は新参者が突如、降魔術を使いだしてびっくりしたのだろう。悪魔は一言つぶやいた。
「お前はあの方には絶対に勝てない……。そうですよね【
斬禅様と異能ノ悪魔が叫んだ瞬間その悪魔の体はその場で爆散して悪魔はいなくなった。
それを見ていた俺は、その場で立ち尽くして。爆散した異能ノ悪魔を埋葬してあげた。俺は試練を終え無事に師匠の家に帰った。
「師匠俺はやりましたよ!!」
「お前が本当に成し遂げるとは思っていなかったぞ!」
俺は師匠に褒められて、師匠の家で豪華パーティーをした。俺と師匠はパーティーの後片付けを終えて、合格祝いに悪魔の事を教えてもらう事にした。
「お前は一か月後、【
この師匠は本当に弟子思いだなと俺は思いながら元気よく「大丈夫です!」と大きな声で返事をした。
「では悪魔の事を教えて下さい!」
「いいだろう教えてやろう悪魔の脅威を……」
俺はその場で正座をして真剣に師匠の話を聞いた。俺なりに師匠の話をまとめると【悪魔の始祖 亜全院 斬禅】の率いる。《
十二天魔に入っている斬禅の部下たちは全て強敵らしい……。例えば普通の悪魔なら特定の素材で出来た武器を使い首を斬ったらその場で消滅するのだが。十二天魔の悪魔達は首を斬っても死なない悪魔などその形態はさまざまらしい。
俺はまだ自分の実力ではまだまだ死ぬだけだと思い。一か月後にある。入隊試験に向けて訓練するのであった。
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