第2カテゴリ「自分と世界の折衝地帯」

2−1 A/Bテスト法:より良い受診の為に

 A/Bテスト法ってご存じですか。


 Web制作をやったことがある人ならばご存じかも知れません。そのページが改善されているのか確かめる為に特定の部分だけ変更して、効果を見極め最適化していくことです。

 A/Bテスト法の考え方を念頭において、受診したり、投薬の相談を主治医とされると捗るという話になります。

 A/Bテスト法はバナーや広告文などで考えるとわかりやすいです。例えばある商品を売るために画像を赤系と青系どっちにしたらいいだろう、と言った時にはランダムに赤と青の画像を表示させ、統計をとることができます。その時に赤系の画像の時のクリック率が10%で青系の画像の時が3%ならば、赤系の画像に決定すると言った改善方法がとれます。


 このA/Bテスト法のメリットは「同時並行」で検証できるということになります。


 同時に変更せずに春、夏を赤系、秋、冬に青系の画像にしようなんてしたらそれが画像の影響でクリックされているか季節の影響によるものなのか分かりませんよね。

 この画像の変化以外の外的要素を排除し、適切に効果測定することで、その他の条件はほぼ統一されるため、変更した要素の評価が正しく行えるようになるのです。


 投薬された場合はどうでしょうか。最適化できるでしょうか? 投薬変更前の自分と投薬変更後の自分と同時に存在できるわけがありません。それなんてシュレディンガー? です。同時に自分が存在できる訳ではありませんし、確率で自分が変わるわけではありません。


 でもこう定義しましょう。


A:投薬変更前の自分


B:投薬変更後の自分


 確かに私たちは同時に存在することはできないけれど。これもまた「」の強化につながります。


 常に投薬を変更してもらったら、変更前とどう変わったかを意識して下さい。同時に複数処方を変更しないで下さい。投薬の変更を効果測定して、自身の人生の最適化を行いましょう。


 いい医者というのは患者のA/Bテストの考え方にのっかってくれる医者です。


 デパケン増やしたいと言って増やしてくれて、以前の状態が良かったので、戻して欲しいと言って戻してくれるのがいい医者です。


 最適化のゴールの要望を提示するのもありです。


 夕方薬が切れる感覚があってうつになる時間帯があるのが、きついと言って、デジレル夕方3錠でていたのが、朝1錠夕方2錠にしてくれるようなのがいい医者です。


――単純に薬があってない場合。


 薬が合わないと言ったら柔軟に別の薬に切り替えて提案してくれるのがいい医者です。


 精神病患者の悩みというのはよく、「調子はどうですか?」と聞かれて「大丈夫です」で終わるというものがあります。あたり前です、医者も患者もどこに向かったらいいのか分からないのですから。


 医者はどこに向かえばいいか、分からないので患者から情報を聞きだそうとしますが、患者は常に受け身で(薬で何も言えない状態になっている可能性もあります)自分で良くしようという発想がありません。


 受け身の患者でいることは終わりにしませんか?


 もっと主治医に要望を出していいのですよ。

 改善してもいいのですよ。


 それが分からないうちは大して合っていない同じ薬を処方され続けるだけです。


 医者は何を考えているのでしょうか。

 それを知る為には、日本うつ病学会の治療ガイドライン等を一読することをおすすめします。


『日本うつ病学会治療ガイドラインⅠ.双極性障害2020』

吉野相英,『うつ病のアルゴリズム治療』精神経誌(2009)111巻6号,p.692-693



 ざっくりとした説明をすると。


 躁鬱病では維持療法。メインとなる安定剤? を主軸において、ちょくちょく併用療法で調整する感じ。


 うつ病では切り替え療法と強化療法……これは減薬があるのでしょうか。


 一番まずいのは維持療法で治療しないといけないのに切り替え療法と強化療法のガイドラインに則ってしまった時です。

 つまり躁鬱病なのにうつ病治療された時です。本当に死ねます。気をつけて下さい。


 私は躁鬱と診断される前に自己申告でSSRIを処方され、切り替え療法と強化療法で薬漬けの状態となり、時には統合失調症のような様相を示したり、文字が読めるけどカタチだけで、何が書いているのかわからないといった状態の時がありました。


 地獄です。


 繰り返しますが躁鬱病でうつ病のガイドラインに沿って投薬されていると取り返しのつかないことになります。気をつけて下さい。


 また、この治療ガイドラインでは重要視されてなく、危険な物があります。


 太る副作用があるものです。


これは長期的に社会と折り合いがつかなくなってくるので、絶対に処方を変更してもらい自分に合う薬を探り当てることをおすすめします。




 A/Bテスト法の考え方で

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