第25話 勇を殺害したのは?⁂**




 一九八〇年春先の事「おいこいつを始末しとけ!」


「ヤッヤヤ止めてくれんか!」


「カシラの命令だ!勇さんよ~諦めな!オゥこいつやっちまいな!」


「はい分かりあした!」


「バン ババンバ―ン」                  


「カシラ仏さん始末してきました!」


「オオ~ご苦労さん!たんと褒美を取らすぞ——!」


「有難うございます」


 若い二十二から二十三歳ぐらいのヤクザ風のケンと言う男は、手柄を立てどんな褒美が貰えるかウキウキしながらほくそ笑んでいる。


 先輩ヤクザと車に乗り込み辺鄙な山奥にやって来た。

「お前は、よう手柄を立ててくれたありがとさん!」


「アニさん井上代議士の遺体を確認しに行くんですか?山奥のあの場所に?」


「降りな!褒美に良いものをくれてやる!」


「えええ——!何でこんな所に?」


 “バンバンバン”


 一体何故?手柄を立てた筈のケンは殺されなければいけなかったのか?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る