第6話
5日目。
ロンドン郊外にある「ワーナーブラザーズ・スタジオツアー・ロンドン」にてハリポタのツアーに参加する。
すぐに予約が埋まってしまう、このツアーを白鳥は何か月も前から予約しておいてくれた。
そのため、烏丸と俺はイギリス出発前にハリポタ映画を全て履修させられた。ちなみに薫は映画だけではなく、原作本も読破している。
始めは強制だったハリポタ講座も途中から楽しくなってしまい、今ではすっかりハリポタ好きになったので、このツアーは楽しみだ。
まずスタジオに入場すると、ホグワーツの講堂のセットがデンと現れテンションが爆上がりした。
「ここでハリー達が食事したり、ふくろう便が届いたり組み分け帽子の儀式があったりしたんだなあ」
キャラクターの衣装や、かつら展示やキングス・クロス駅の再現スペース、実際に列車にも乗れ大興奮だ。
「スネイプ先生の衣装と写真を撮って頂戴」
白鳥の推しはスネイプ先生だ。烏丸が少し嫉妬しながらカメラを構える。
「おい、おれもハリーのと撮りたいんだけど」
「自撮りでもしなよ」
「わいが撮ったるから」
魔法薬学のスネイプ先生の部屋では白鳥が写真を沢山撮っていた。
「あっ、炎のゴブレットだ!」
「あれも、面白かったなあ。対抗試合で」
「ドラゴンと戦う場面とか良いよなあ」
「ハグリッドの家だ! あれ大きいサイズと小さいサイズがあるぞ」
「小さいのはハグリッドを大きく見せる用のものよ」
「へえ、そんな撮影技術があるんだね」
「帚や車で飛んでる時のCGも、すごいよな」
有料フォトスポットで魔法の帚にまたがって飛ぶ合成写真を撮れる所もあった。
「あれ、撮ってみようぜ!」
「いいわよ」
良い旅の記念になった。
今にも巨大蜘蛛やケンタウロスが出そうな禁じられた森は不気味さがあって良かった。
「エクスペクト・パトローナム!」
守護霊の展示もあった。
レストランに入る。
「何、食う?」
「バタービールは鉄板よね」
「おいおい、おれ達は未成年だぜ。いくらイギリスで羽を伸ばしてるっていったって法は守ろうぜ」
「馬鹿ね、ノンアルよ、子どもでも飲めるわ」
「あっ、賢者の石で出てきたデッカいチェスだ! あの場面も好きなんだよな」
「ロンの仲間思いのところが表れていて、ええよな」
「ドビーもリアルだなあ」
「白鳥邸は屋敷しもべ妖精がいてもいい雰囲気だよな」
「そうね。今のところ、あなたが屋敷しもべなんだけれど」
「大きいけどな」
最後にショップに寄り、お土産を買う。各寮のローブや杖を、それぞれの推しキャラに合わせて買った。クラスの皆へのお土産も買った。おれはグリフィンドール、白鳥はスリザリン、烏丸がレイブンクロー、薫がハッフルパフだ。百味ビーンズも買おうかと思ったが、本当に不味いものはマジで不味いとの情報から止めておいた。
お会計は全て白鳥が払っていたが、とんでもない値段になってそうな気はした。
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