第5話
4日目はシェイクスピア紀行となっている。
「何かまた文学だな」
「せやで。この旅行のプラン考えたの、わいやもん」
「やはり、お前だったのか」
ロンドンから車で二時間ほどかけて向かったのはストラトフォード。
まずはシェイクスピアセンターで概要の説明を受け、
生家へと入っていく。
「シェイクスピアの家は、この大きなベッドを見る限り、とても裕福だったことが分かるで」
「白鳥んちみたいだな」
「ここがシェイクスピアの終の棲家ニュー・プレイス跡地やで。隣の家はシェイクスピアの孫娘夫婦・ナッシュの家や。今は博物館になってるで。入ってみよか」
中にはストラトフォードの歴史に関する展示があった。白鳥が展示内容を訳して説明してくれる。
次はシェイクスピアの墓、ホーリー・トリニティ教会に向かった。
「で、シェイクスピアって結局、本当にいたんやろか?」
「今更、何言ってんだ。歴史とか色々見ただろ。いないって訳ないだろ」
「でもシェイクスピア自身の手紙や日記は実在しないんや。そこから、シェイクスピアゆうんは複数作家によるペンネーム説があるんや」
「へえ。CLAMP先生みたいな?」
「分かりやすい喩えやな。その通りや」
シェイクスピアの墓参りを終えると、路上が何やら騒がしかった。
「ストリートアクトね。ロミオとジュリエットをやっているわ」
白鳥が場面や台詞を横で説明してくれながら、劇を楽しんだ。
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