第2話

セバスチャンの車でイギリス旅行をすることになった。


一日目はロンドン内観光だ。

まずはウェストミンスター寺院。

荘厳なムードに圧倒される。

ヘンリー7世の墓を見る。

「ヘンリー7世は薔薇戦争を終結させた王よ」

「ああ、薔薇戦争ね!」

「あら、覚えてたの」

「世界史の問題集も持って来たんだぜ、偉いだろ」

「そうね、受験が近いものね、しっかりやりなさいよ」

戴冠式の椅子も見て、詩人コーナーも見た。

「シェイクスピア、ディケンズ、バイロンおるやん!」

「薫、お前、海外文豪もいける口だったのか」

「専門は日本文学やけどな。海外勢も有名どころは読んどるで」

 ロンドンのシンボル・時計塔のビッグベンの写真を撮る。

次にバッキンガム宮殿の衛兵交代。

11時半にヴィクトリア女王記念碑の前に場所取りをし、赤と黒の服を着た衛兵の行進を見る。

「何かすげえな」

「一糸乱れぬ行進だね」


 ロンドン塔に行く前に動線上にあるフードコートで昼食を食べる。イギリスでもラーメンがあったので、それを頼んだ。イギリス料理は不味いという噂があったが、そうでもなかった。


 本日最後はロンドン塔に向かった。

 ここは処刑場とか怖い噂がある。

 道中、白鳥が得意げに語っている。

「ここはブラディ・タワーよ。リチャード3世が甥にあたるエドワード5世とその弟を殺害したとされるところよ」

「甥も手にかけるのか、恐ろしいな」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る