元作家作の創作論。小説の技法〜私の書き方(琴音)の課題をJKがやってみた!

おチョコ様

第一課題『1000字ホラー』

起|女性『私』がアパートに引っ越した。

承|少し怖いことで転へと盛り上げる。

転|半端なく怖いこと。作品のヤマ。

結|大家さんから、アパートに昔殺人(死体)が起きた話を聞く。

※こちらは『小説の技法〜私の書き方〜』(琴音)の課題を実践したという作品です。初心者のあなたも、ぜひ本家の方からご自身で実践することをおすすめします。

リンク↓

https://kakuyomu.jp/works/16817330653352037950


それでは本編、どうぞ!

ーーー 

 あれは上京したばかりの、汗滲む夏のこと。


 若き日の私は、安さで選んだ事故物件のアパートへと足を踏み入れた。少し警戒していたけど、なあんだ、綺麗じゃん、と思っていた。


 しかし、部屋の扉に、表面を引っ掻いたような傷が付き始めた。傷は段々大きくなり、それに並行して、電球が点滅したり、賞味期限前の食品が腐ったりした。

 

 決定的なのは、あの日の出来事だった。その日はお盆で忙しく、部屋の鍵をかけ忘れてしまった。しかも買い物をした後で、レジ袋が扉の隙間に挟まり、扉が少し開いていた。


 帰ってまずは引き出しを開け、何も盗まれていないことを確認した。ホッとしたのも束の間、振り返ると、挟まっていたレジ袋の底がぬれ、床がほんのり黄色に染まっていた。きゅうりのかな。顔を近づけると、むせ返るほどの異様な匂いで、袋を放り投げてしまった。


 それは、花の香りだった。クチナシ。通学路に咲いていた、懐かしい思い出が、全身の毛穴から冷や汗が吹き出すような最悪な気分とともに崩壊した。


 それだけではない。ふらついた視界の先にあったのは、さらなる惨劇だった。刺され、えぐられ、掻き回されたように、枕の綿が飛び出て散乱していた。


 こういう時、人は逆に冷静になるものなのかもしれない。私は目を凝らした。すると、所々に、小さい傷が付いていた。変な言い方だけど、それはひび割れたガラスのように繊細な傷だった。


 傷を見ると、何故か胸が張り裂けそうな気分になるのだった。


 私は、誰のものかも分からない涙を流しながら、アパートの人ではなく、父に電話した。いつもはうるさい声が、何よりも頼もしかった。


 後にアパートの大家さんに聞いた話。そこは、私と同じくらいの年の女性が死んだアパートで、彼女が住んでいたのは、私と同室だった。


 大好きなクチナシを育てていた頃に付き合い始めた彼の浮気が発覚した。その時彼に腹部を刺され、彼女は絶命した。彼は冷蔵庫に上手いこと彼女を隠し、生前に裁く事ができなかったらしい。彼女の人生は、常に寂しさを抱えていた。


 私の部屋の扉のドアノブには、幸せを運ぶクチナシのリースがかかっていた。


 最後に大家さんは言った。

「ああ、前にそこに住んだ男性の方は、肝臓出血で倒れ、それから寝たきりなようですよ。まああなたは女性なので大丈夫だと思いますが。その部屋、封鎖しようと思ったのですが、どうも工事を担当した方々が全員病院送りになったようで」

ーーー


感想

1000字がムズい!過不足なくかけてるかな。

あと、これ、怖いですか?個人的にはまあまあな出来だと思ったのですが……。

コメントでぜひ教えて下さい。アドバイスとかも、辛クチで。


少しでも参考になった、まあまあ上手いよ、という方は、モチべになるので☆をください。少しでも興味持った人は☆一つ、良かった!という人は……


☆三つください。泣くぜ?


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