547日目~エンディング
547日目【“導きの港”ハーヴェス】
「でっかい港町だぜ、ッさ、停泊させて貰える場所はあるかね」
「銀環湾じゃ比較対象にもなりゃしなさそうですね、あっち空いてません?」
「人も凄い沢山いる、勝手に止めていいのですか?」
「蛮族乗せてる訳でもないし、言われたらどけばいいでしょ……多分」
「はっはっは、田舎者にはこの喧騒は不慣れかな、待っててもいいんだぞ」
「私はそうさせて頂くと致しましょう、お気をつけて」
「ぼかぁ行くよ、元々二人で受けた依頼だしな」
「あの、僕も七王群島を国として認めてもらうにはハーヴェス王の後援が必要になるでしょうし、なんとか渡りをつけて貰いたいので」
「殊勝な心掛けだ、では往こう」
さて、初めてハーヴェスに着いたら★5個を獲得だ、そんで「ハーヴェスへの航海に成功」した事を記録と、ハーヴェスを見て回る事も出来るみたいだな、やっぱり、帰って来るのも想定したシナリオになってるんだな、まあ今回は素直にエンディングを迎える事にしますかね。
エンディング
エンディング1:七王群島の踏破者
「ロッソ、今帰ったぞ」
「!? て、て、テオ! それにローグも!? 生きてたのかおまえ等!?」
「勝手に殺すな、この通り、五体満足でピンピンしてるよ、それとだな、ローグ」
「あいよー、これ、頼まれてた海図と七王群島全域の地図なのサァ」
「は、はぁ!? ちょ、ちょっと裏手に来い、詳しい話を聞かせろ!」
さてテオとローグはフィトを伴いながら〈
「1年以上行方知らずになって、英雄でも死ぬ時は一瞬なのかと思ってたが、まさかそんな凄い冒険をして来ていたとは、英雄は伊達じゃなかったって事か」
「俺だけじゃないさ、ここまで来るのに何十、いや何百もの人々に助けられた」
「いい経験になったみたいだな、それじゃこの功績を讃える為にも、金庫から報酬を持って来るから待っててくれ」
こうしてテオとローグは1人あたり10万Gを貰う、おおー、凄い額だ。加えて名誉点300点を獲得するのと同時に「称号:七王群島の踏破者」を名乗れるようになる。
もはやハーヴェスには知らない者のいない上級冒険者の仲間入りという訳だ。
さて、この先選べる道は、七王群島に戻り冒険を続けるか、別に新たな土地の冒険へと旅立つか、今回の報酬で冒険者を辞めて新たな道を選ぶかだってさ。
ただ、其れとは別に。
「新王戴冠」を記録しており、フィトが同行しているなら……
エンディング5:七王群島の払暁
「…………テオ」
「なんだ」
「僕の前に、おわしますかのお方は、どちらで御座いましょう」
「あん? “導きの王”ヴァイス・ハーヴェスその人じゃないか、いやはや、お目通り
叶いまして光栄の至りにございます、して“架け橋姫”ことヴァイス王国の美姫にあらせられるアイリス姫は何処へ?」
「聞きしに勝る女好きだな“オクスシルダの英雄”は、悪いが俺とアイリスは公の場で同じになる事はないんだ、ただ今日も国の為に奔走してくれている出来た妹だ」
「左様に御座いますか、それは至極真残念で御座います」
「こんなとこでもマイペースを貫けるお前は心臓に毛でも生えてるのかよ」
「馬鹿をいえ、俺の心臓に毛など生えん、鉄の心臓だからな」
「もっと馬鹿言ってんじゃねーよ、海水浴びて錆びついちまえ」
「防錆加工はしとらんなぁ、そいつは困ってしまうってな話だ」
「お前らは、旅の漫才師だったのか?」
「キャプテン、ローグさん、僕が話していいよね?」
「「すみません」」
さて、テオ達はあの場でロッソに緋の王の後継者としてフィトを紹介し、数日後、ロッソの手引きでフィトと共にヴァイス・ハーヴェスと面会する事になったのだ。
ビビるローグ、動じぬテオ、始まる漫才、諫めるフィト、そんな一幕の後にフィトは七王群島統一の為の力添えをヴァイス王へと求めるのであった。
「今の私には貴国にただただ頭を下げることしか出来ぬ身にございます、それでも、どうかお力添え頂ければと願い奉るばかりにございます」
「いいぜ、七王群島復活はハーヴェス王国は勿論、このブルライト地方に大きな風を導いてくれそうだ、ただ、すぐにとはいかないのがこの国の現状だ内外問わず、このハ-ヴェスには些か問題がある、今回の復興支援に関しても保守的な貴族を黙らせる為に時間がいるかもしれねぇ」
さて、交渉は割かし順調に進み続けた、ただハーヴェスも大国であるが故に支援に関しては準備を要するそうだ。
「そこでだ、テオとローグお前等二人に頼みたい事がある。ハーヴェスから本格的な支援が始まるまでの間、フィトと一緒に七王群島へ再びわたり先遣隊としてそこでの基盤作りと敵対勢力の討伐を国として依頼したいと思う、“オクスシルダの英雄”との呼び声高きテオフェラトゥスとその相棒になら国の名を貸して任せられるって話だ」
「ぼかぁらが、国王陛下直々のご命令を戴けるのですか、も、勿体なきお言葉」
「勅命か? 気乗りせんなぁ、俺は“英雄”って柄でもないしなぁ」
「お前、いい加減、その首、飛ぶかもしれないサァ、頼むから、素直に首降れサァ」
「切られちまったら降る首も無くなるがな、まぁ、素直に切られるつもりもないが」
「はっはっは、なら“傾奇者”に頼もう、お前は俺に出来ない仕事をやってくれ。俺は俺にしか出来ない仕事をやる」
「っふ、そうだ、おれはその呼び方が好きなんだ俺は“粋人”マクスウェル最後の弟子名乗るなれば粋に生きてく“傾奇者”でありたいのだ、では戻ろう、七王群島へ!」
こうして、テオの冒険はひとまずの幕を閉じるかと思われたが、すぐにも第二幕が開かれる事になるのであろう。玉座の間を颯爽と身を翻し、その傍若無人な振舞いに慌てる相棒を引き連れて、テオは再び海を渡り往く事にするのであった。
第二幕へ続く!!
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