404(夜間)日目
404(夜間)日目【55:禁忌の森】
開かれる森
「さてと、この枝を手に入れてから随分経ってしまったが、約束が果たせるな」
「あれからぼかぁらにも色々あったサァ」
「アルボル、蛮族と手を組んだ噂もあるんですよね?」
「でも、よくよく思い出したらお薬の実験体にするされる関係で協力とは?」
「言わないな、まあ、全てはアルボルに会ったらだな」
さて、禁忌の森、以前は結界に阻まれたが、今回はもう200日くらい前に滅びの原で神気薬という薬物の実験体になったアルボルの形見で手に入れた〈禁忌の森の枝〉を持っていると、意志を持つかのように森の木々が道を開き、息苦しさはなくなり、陽光が差していた、さて、そんなご機嫌な森を散策していれば。
「なぜ、おまえたちが私達の同朋ファナトアシュナトの枝を持っているのか? 返答次第では、生きて、この森を出すわけにはゆかぬぞ」
「陛下、話してあげてくださいませ」
「ここで僕に振るの!? えっと、初めまして僕はフィト、この枝の出所ですが」
いつのまにか、アルボルシニアが行く手を阻んでいた。フィトを交渉人に立たせて穏便に事を済ませれないかと経緯を説明する、そうしますと。
「そうか、ファナトアシュナトは自然に帰したか。すまないが、その枝は返してもらいたい」
「勿論です、遺体も連れて帰れればと思いましたが、僕等もまだこの七王群島に平穏をもたらそうと奔走する旅路の中途ゆえ、この枝のみでお許しを」
「その背負いし剣、其方は緋の王の末裔か、なれば王の血を継ぐ者とその供をする者達よ、形見の品しかとこのクトゥナフェネクが受け取った、その仁に感謝し、この森への立ち入りを許す、それが、おまえたちの定めだろうからな」
話の分かる蛮族もたまにはいるものですねぇ、さて、そんなアルボルさんは神々の大戦時に武具の作成の為の燃料にした森の木々がイグニスの加護によって怨念と共に生まれた存在なんて伝説もあります、その為、人族でも武具作成が得意なドワーフに憎悪を抱いているそうで、おまけに、魔動機文明時代に棲み処の森林を大量伐採された事から魔動機士も大嫌いだったりする。蛮族とはいえ圧倒的な被害者枠っすね。
さて、枝を帰すと★2つを獲得、そして「クトゥナフェネクの許可」を記録、これでここに来ればいつでも彼女に会えるわけだな、では早速。
2:“禁忌の巫女”クトゥナフェネク
「そういえば、クトゥナフェネク様、楽園の海の蛮族について聞きたいことが」
「かしこまらぬでよい、フィト、私の事は呼び捨てで構わん、ああ、あの唾棄すべき糞にも劣る魚どもか」
「フィトがいると会話がすいすい進むな、もう今後の話し合いはフィトに任そう」
「いいね、そうするサァ、テオだと口説くか喧嘩になるもんサァ」
「キャプテン様、ローグさん……」
「っふ、緋の王の末裔は面白い供を連れているな、さて、話はあの糞魚共だが……」
さて、クトゥナフェネクからは“深淵に歌う”ヴェズードゥヌイヌの話を聞ける。
・最近、ヴェズードゥヌイヌの配下の蛮族による誘拐事件が連続して発生している
・以前、手を組んで群島を支配しようと勧誘があったが、それを拒否した事への報復と推測している
・ヴェズードゥヌイヌはアルボル達を何らかの方法で操る事で、人族の街や村を襲撃させている模様。
・そのせいで、アルボルたちが禁忌の森から出て侵攻を開始しているなどという噂がまことしやかに語られるようになってしまった。
「おそらくは神気薬だろうな」
「許せない、ヴェズードゥヌイヌ、何するでもないアルボル達になんてひどい事を」
「人族がバルバロスたる我らアルボルの為に怒りを見せるのか」
「僕はフィトで、貴方はクトゥナフェネク、くくらないでくれよ、この場にいるのは、そう名乗る者達だ、種族がなんだかんだじゃないだろ」
「ふふ、その心構え、緋の王の末裔に違いないな、では、その義侠心に私から頼みがある」
「少しすまんが話に横入りする、その頼みに答えた時には螺旋修道院から簒奪した〈グレンダールの竈火〉を帰しては貰えるだろうか?」
さて、クトゥナフェネクからは依頼が受けられる、そんな依頼のお話に対してテオが一言申しますと。
クトゥナフェネクの提案
「〈炎武帝の竈火〉を簒奪した? あれは遠い昔に月白の王から借り受けた物なのだ。決して強奪した訳ではないぞ」
「何ィ!?」
「どう考えたって、この森で静かに暮らすアルボルに強奪とか似合わないと思うよ、キャプテン」
「た、確かにな、では、どういった経緯で?」
「確か……」
・当時、アルボルの一族は金属を鍛錬する技術を持っておらず、敵対する蛮族に対し劣勢を強いられていた。
・そこで助けを求めたのがつき城の王、そのっけ、“血煙の”アルセンという月白の王に使えていた将軍が竈火と金属加工技術をもたらしてくれたらしい。
「いずれにしても、借りた物は返すが必定、されど、頭の固い長老たちの説得は骨が折れるやもしれんな」
「それでも、それでもお願い申し上げます、師より頼まれ、はるばる修行と鍛錬の日々を重ね、ようやっと在り処を知れた今、お返し頂くまで何度でも頭を下げる所存にございます」
「その炎を象った聖印、其方はグレンダールの信者であったか、そうであれば確かにあの品は命に代えても大事な物か…………うむ、ヴェズードゥヌイヌに連れ去られた同胞を解放し、我が元に連れて来れば、必ず長老達を説得してみせ、竈火を返却させよう、約束する」
「ありがとうございます、必ずや、皆様の同胞を取り戻して見せます、さあ善は急げでございますよ、キャプテン殿、皆様!」
「いやに張り切るな、まあ、長らく行方不明だった、大事な品が帰って来る千載一遇の好機を逃せないか、先は簒奪者と疑った事失礼した、では、フィト後は任せる」
「あ、はい、それではクトゥナフェネクさん、話を」
「さん付けもいらんのだけどな、うむ、頼み事の詳しい話だが」
禁忌の森のクエスト)アルボルの救出
【固定1:蛮族砦】で虜囚となっているだろうアルボルの救出、成功報酬は12000Gに発掘P+12点、しかも★も2つ獲得できる。
ちなみに先の会話で「クトゥナフェネク」と約束した事を記録している、おそらくこの記録がトリガーで上で行った様に竈火の返還イベントが起きるかな。
ようやくながらく探していたグレンダールの神域回復方法が手に入りそうだ。
「私達は森の掟によって、外に出る事は出来ぬ、だから、おまえたちに頼むしかないのだ。もし叶えてくれるのなら、今後一切、私達の一族は人族と敵対しないと誓う、だから、この通りだ、頼む」
「顔を上げてよ、僕等のキャプテンなら、必ずやってくれる、勿論、僕もまだまだ、成長途中だけど、出来る限りの全力を尽くすさ!」
「緋の王の末裔、私は君がこの群島の王になる事を強く望むよ、かつての月白の王の様に真の意味で仁を知り、緋の王の様に皆に希望を抱かせる者にこそ、この地の未来の夜明けを臨めるようにと想うばかりだ」
以下次回!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます