第12話 長澤さん②

 長いフライトのお陰でお互い麻里と聖司先輩と呼び方になり、仲良くなれたと思う。



 話した後、飛行機も消灯となり、睡眠を取る。寝たフリをして麻里の肩に頭を乗せると麻里も聖司の頭の上に頭を重ねた。ドキッとさせるコンテストかもしれないと聖司はそのまま眠り落ちる。



 目が覚めると麻里が聖司の肩で寝ている。寝顔もかわいい。聖司は寝たフリをして麻里の手の近くに手を近づける。麻里は小指だけ絡ませてくる。お互い起きているようだ。でもそのまま寝たフリをお互い続けた。



 消灯が終わる頃には聖司と麻里は手を握っていた。【男子校、女子校あるある 進展するときは猛スピード】



 その後、フィンランドに着き、乗り継ぎの間も、聖司と麻里は土産屋などを一緒に回った。聖司は意外と後輩の女の子からたわいない話であるが話しかけらることが多かったが、麻里は横を譲る事はなかった。



 フィンランドからスウェーデンまでの飛行機は小型の飛行機に代わる。聖司と麻里は席が隣同士ではなくなる。聖司の隣にはフィンランドの時話しかけて来た後輩だった。向こうから話をたくさんして来てくれるが、あまり、聖司は、その女の子に興味が無いので適当に相槌をうつ。授業でコミュニケーションを学んでいてよかった。

【男子校あるある わかりやすい。】



 スウェーデンに着き、麻里は忍者のようにいつの間にか隣に来ていた。バスでも並びが同じになれたが、見学グループや食事グループ、ホテルも階が違い他の階に立ち寄り禁止だったのでバス以降、話する機会は少なかった。その間に聖司は色々な女の子と話をしたが、麻里さんとは手を繋いだ仲だし、麻里を悲しませる行動はしないと決めていた。ま、他に可愛い女の子がいないだけだが。



研修旅行も研修ばかりではなく、1日自由時間か観光ツアー後夕食クルーズのどちらかを事前に申し込むのどちらかを選ぶと言うものがあり、聖司は行きたい所があったので、自由時間を選択していた。自由時間を選択していたのは、聖司と後、偶然に麻里だけだった。男からはいつから長澤さんとと言われたが、何もない。偶然と強調した。実際、行動も同じじゃないし。しかし、麻里は聖司に一緒に行動したいと話してくる。断る理由はないので一緒に観光する事にした。



 麻里は、友達いないし、ずっと同じより一人でいる時間もあった方がいいなと思って自由行動にしたらしい。聖司先輩が自由行動で良かったと嬉しそうに腕に抱きついてくる。



 聖司は女の人は、腕にしがみつくのが好きなのかなと思った。スウェーデンは寒く氷点下なのでお互いダウンジャケットを着ているので、密着はできないが、麻里のおっぱいは着痩せするのか、意外にも柔らかい感触が大きかった。



 聖司は自分の行きたいところだと伝え、麻里は着いて行くとの事なので遠慮せずに行きたいところへ向かう。



 聖司が行きたかった所は、ノーベル賞受賞式が行われる建物や地下鉄の駅アート等だ。麻里は聖司に合わせているので楽しいかはわからないが、笑顔ではいる。雪で足元が悪いので途中から命綱感覚で手を繋ぐのが普通になった。外では手袋してるのが残念だ。



 地下鉄アートは圧巻で、電車にのり各駅でアートを楽しむので結構な時間かかったが、雪もなく、寒さもないので楽しかった。手袋してないから、麻里の手の柔らかさも楽しめたし。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る