第9話 佐々木さん②

 「今日は来てくれてありがとう。本当緊張したよ。服装も合わせてくれたんだね。これならどこに行っても大丈夫だね。」



 香織さんは嬉しそうに話す。聖司もお礼を言うと、香織さんは繋いでる手を上に上げて香織さんの頬に聖司の手のひらを当ててもう一度ありがとう。と言った。もう聖司は香織さんの行動全てに感動している。



 料理が来るが、それより香織さんと繋いだ手を離したくない。気持ちが伝わったのか、香織さんがアーンと唐揚げを食べさせてくれた。その仕草を真似て聖司もアーンと香織に食べさせる。香織さんが照れながら頬張る姿とその後に口についた脂のテカテカがより色っぽい。



 香織さんもお酒が進み、スーツの前を開けて聖司も上着を脱いでいるので、腕にしがみついた時の胸の感触がより強烈になる。ちらっと横を見ると胸が腕で押しつぶされているのがよく見える。



「聖司くんどこ見てるの?エッチ〜。」


 香織さんはほんのり赤い顔でフライドポテトを加えながらニコッと聖司の事を見ながら、鼻を突く。聖司は我慢出来ずに香織さんの口にあるフライドポテトを口でとるその時唇と唇が触れる。ドキドキした。



 香織さんを見ると下を向いて唇に指を当てている。それからはアーンがお箸ではなく口同士になり、何度も唇を合わせるのだった。個室ありがとう。






店を出るとしばらく風にあたりながら歩こうとの事で手を繋ぎながら楽しく話しながら歩く。歩くと小さな公園があり、そこのベンチに座った。



 秋の風がとても気持ちがいい。香織さんの顔が街灯に照らされてとても綺麗だ。聖司は今度

は食べ物のない状況で香織さんにキスをする。香織さんも受けいれ、お互い長く舌を味わい合う。その流れで聖司は香織さんのおっぱいを触る。やっぱり腕よりより柔らかさが伝わる。



「本気になっちゃうよ?」



 香織さんは口を離し、聖司とヨダレの糸で繋がった状態で話す。



「もちろん。僕も本気です。」



 その後もキスをたくさんしながら、胸の感触を楽しんでその日はお別れした。香織さんは明日も仕事だし仕方ない。



 それからしばらく香織さんとメールは続けるが、忙しいのか、なかなか会えない日が続く。



 香織さんのブログの更新もあまりない。



 大変そうだな。そうだ!聖司は忙しい香織さんの事を思いある事を考えた。



「香織さん、少しだけ時間ありますか?良かったら出会ったきっかけのカレーを作るので家に来ませんか?」



 変な考えはなく、単純に香織さんを労うつもりだったが、香織さんは…


「聖司くん誘い方がかっこよすぎだよ…またあんなかっこいい横顔を見せて私をどうにかするつもり?(笑)もう少ししたら、仕事落ち着くから、また連絡するね。ありがとう。それまで我慢しててね。」



 メールも大人だ。我慢て、カレーを作るのくらい我慢できる…よ。

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