第58話
メールはいつも、藤谷くんから。私は、送ってない。まさか、お別れを言いに来たってこと?ひどい。
「普通こんなのに入れる?死ぬ気かもよ?絵里ちゃんの連絡を待ってるかも!」
「ないですよ。妄想しすぎです」
「なによ!絵里ちゃんだって、妄想すごいんだからね。本当、自分は正しいって感じだから、絵里ちゃんってめんどくさー」
いるかさんのほうがめんどくさいのに。
「あ、そうそう。さっき亮介っぽいの見かけた。近くに住んでるの?」
「…え?亮介くんを知ってるんですか?」
「雑用やってるときとか話したし。あいつ絵里ちゃんの元カレなんでしょー?」
誰がそんな話ししたんだか。
「そうですけど?」
「なんか、食料品買ってた〜。あいつ料理するの?」
「…はい」
「嘘だ。絵里ちゃん知らないんでしょ!」
「知ってますよ!」
「同棲してないくせに?」
どこまで話してるの!最低!
「亮介くんがいらないことばかり話してるんですね。私の悪口でも?」
「なによそれ。ぜーんぶ美香ちゃんが話してたよ?」
最低。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。