「あなたがしてくれると思ってたんです。いつか」

「いや、俺は…そんなつもりはないです」

「元カノは、言わなくてもわかれスタイル。なのにわかってもらえずもやもやしてる」

「彼氏いますよ？なのになんで俺」

「私の良さに気づけって思ってたんですよ。なのに、彼女ができたとかつまんなくない？」

「みどり、変な言い方すんな」

すかさず旦那様はつっこみを入れた。

「つまりー美作教授と付き合うなんて、ゆめゆめ思ってなかった。むかつくーってことよ。で、その上を目指すとかって、その子は女優で主演とかしてるからそういう考えなのでは？」

「あ、そうかも」

「元カノ、見栄っ張りかしら？」

「そうです。…普段から演技してしまうような人ですね」

「私の姉にその子について聞きます。守と話してて」

「え…どうやって聞くんだよ」

「電話よ〜」

教授はどこかへ行ってしまった。

「亮介くん、なにも相談に乗れなくてごめん」

丁寧に謝る旦那様だ。

「え！いえ…犬小屋作るのが…遅れてしまって本当にすみません」

「いや、それはいつでもいいんだよ」

すると、教授が戻ってきた。早い。

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