第40話
「劇団辞めました」
「ええ!?どうしたの?え、亮介くん?」
激しく取り乱された。いきなり本題な亮介くんであった。
「俺の暴力が原因です」
「そ、そんなのありえない!」
「事実です。絵里を殴りました」
「えぇ!?…亮介くんちゃんと話してくれる?」
「なんか、わからないんですけど、急につっかかってきて。彼女と合流したら、もっと酷くなって。で、彼女の悪口的なこと言われて収拾つかなくなって殴ってました」
「わ、私は見たんですけど、本当に…あの、恐ろしい剣幕で、大騒ぎしてまして…」
「絵里ちゃんがそんなことを?」
怪しまれてる…。そして、知ってるんだ。元カノさん。
「実は…絵里は、スイッチが入ると役者だからなのか、歯止めが効かなくなるんです。俺と別れるときも、そんな感じでした」
「…絵里ちゃんはそんな子には見えなかった…けど…みどりに話してみたほうが、客観的な意見がもらえるかもしれない。申し訳ないけど、俺からはなにも言えない。だけど、仕事辞める必要ないよ?」
教授は名前で呼ばれているのですね。
「規約なんです。それを守ります」
「舞台の仕事好きだったのに…他のとこ受けたら?」
「しばらくは無理かなと。悪い噂広がるの早いので」
「それは、弁明しないといけないよ」
「え、なんですかそれ?笑理、わかる?」
「しっかり話をして誤解を解かないと…ってことだよ」
「…名前…えりさんなんですか?」
「はい。そうです」
「…」
教授の旦那様は、言葉に詰まっていた。そんなとき、教授ご帰宅。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。