第14話

「亮介くん…明日の散歩…朝行けないよね…」


ぼんやりしつつ、亮介くんの手を握る。


「昼帰ったとき行く。近所の子に今度から頼むよ」


「…大変なのに、私の家に住んで大丈夫?」


「大丈夫。愛されてる犬たちだから、誰か行ってくれる」


「亮介くん」


抱きつくと落ち着く。


「まだしたい?俺今日から住むし、終電気にしなくていいからさ」


「…あ、でも…」


「なに?言って」


「毎日…お願いって言ったら、疲れちゃうかも…」


「大丈夫だよ?逆に笑理が心配だな」


「え…なんで?」


「いきすぎちゃうから」


亮介くんの笑顔…素敵…夢かな…

目覚ましのアラームで目が覚めた。


「…朝…」


ぼーっとして隣を見ると、…亮介くんがいる!寝顔…初めて見た。こんなにじっくりと亮介くんを観察できるなんて、嬉しい。あ、ピアスはずしてる。わぁ、ほんとに穴空いてるんだ…不思議。


「ん…」


しまった…うっかり触ってしまってた。起こさないように起きないと。そーっとシャワーを浴びることにした。

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