第10話

「雨に濡れたから、シャワー浴びなよ」


玄関で靴を脱ぎつつ言われた。


「亮介くんは?大丈夫?」


「…たぶん?あ、飯買ってない。今から行くよ」


また履くようだ…。


「待って」


「ん?」


ふいに、亮介くんの手首を掴んでいた。


「…私、亮介くんとずっと一緒がいい…」


「え…?買い物行くだけだよ?」


なんて言ったらいいんだっけな…


「きょ、今日は泊まってほしい」


「…わかった。着替えも買うよ」


「そ、そうじゃなくて…一緒に住みたい」


「…え?…え!?」


そんなに驚くんだ…変なこと言ってしまった。


「まじで?やった!」


いきなり抱きつかれた。…不意打ちで全然反応できない。


「嬉しい。ありがとう。じゃ、すぐ戻るから。シャワー浴びときなよ」


元気よくバタバタと出ていった。

…うわー、私いきなり何言ってんだか。恥ずかしい〜

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る