第9話

電車に乗っていたら、亮介くんが現れた。おかしい、彼は家の方向逆なんだけど…。


ん!?


スーツ姿の男の子と一緒だ。2人は一緒に座り、なにやら話している。亮介くん、若い子の知り合いいたんだ。

そして、降りる駅一緒とか。なんで?


外は雨が降っていて、傘をさしたけど、男の子も入れてあげていた。亮介くんのほうが小さいのに、男の子のために腕を上げている。

どこまで一緒になるんだろ…うちまでの方向は人通り多いから、私は紛れているけれども…


あ、うちの向かいの少しお高いマンションに入っていった。稼ぎのいいお友達なの?…いや、待てよ?下着を彼女にプレゼントって…


あ!わかった。


亮介くんは、あの男の子を女装させようとしてる!彼女に見立てたいんだ。私と別れたせいで少しおかしくなっちゃったんだ。あれが、彼女ってことだろうな。…て、亮介くんだけが入り口から出てきた。慌ててその辺の電柱へ隠れる。もう帰るってこと?


なるほど…女装とか無理って言われたんだろうな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る