第3話 新たな仮説と定義付け
翌日
「まったく、アホだな私は、本当にアホだな、二日連続とは信じられんアホさ加減だ、命に関わる可能性が有ると言っていてこれだ、好奇心キャットをデストロイだな。」
はい、そうです私が考えなしです。
「創造魔法は消費が大きいようですね、いや、魔法の創造だけがそうなのか?しかし今は仮説の検証が先ですね、そこが進まないと数値化も出来ない、ナイナイづくしで嫌になってきますね、楽しいですが。」
「魔法は昨日の最後に創った、後は検証と撮影もしておきましょうか。」
蟻を一匹だけ硝子製の透明なコップにいれてラップをかけて輪ゴムで留めてつま楊枝で空気穴を開ける。
スマートフォンのカメラに映った蟻にも魔法原動力は有ることが確認できた。
「人類の、いや、私の発展のためです、死んだら存分に恨んでください、【吸収魔法:魔法原動力吸収】ふむ、魔法原動力は完全に枯渇、蟻は動きを止めましたね、これは気絶でしょうか?昆虫の定義すら分からない、虫についての素人の私では判断がつかないのでしばらくして動いているかの確認でいいでしょう、念のためスマートフォンもこのままで。」
30分後蟻の活動再開を確認したので巣の有ると思われる辺りに向かって「ご協力ありがとうございました!」と叫びながら蟻をぶん投げた。
「映像を確認して分かったことは、蟻は体が小さい分必要量が少ないのか回復が早いこと、魔法原動力は生命力ではないこと、完全な枯渇でも死亡はしないこと、よって仮説3が立証されました、が!しかし!吸収魔法を使用した際に魔法原動力が何かに引きずられるような動きで移動し、かつカメラには何も映っていないことから、魔法原動力が変質した力場がありそれが作用しているのではないかという新たな仮説が生まれました、よって魔法原動力を【魔素】或いは【エーテル】と呼称し、魔法の行使により変質したこの【魔素】、【エーテル】を【魔力】或いは【マナ】と仮称することとする、私は日本人だから【魔素】と【魔力】と呼ぶ、ただし、語呂が悪いときはその限りではない。」
スマートフォンのカメラと【付与魔法】を駆使して魔力を可視化し、回復魔法の際に緑色の粒子で魔力の動きが有ることを立証し、晴れて魔力は仮称ではなくなった。
「今日はまだ魔法創造していないから行ける筈、失敗しても死にはしないことが分かってると気楽だな、魔力を使わないイメージでっと【創造魔法:スキル[万能鑑定]】ッヅ!」
途端に全身から脂汗が滲み出る、内臓全てがひっくり返ったかのような感覚、部屋の空気が全て抜かれてしまったように感じる程に呼吸がしにくく、空気を求める全身に血液はひっぱりだこで、一番重要な頭からも血の気が引いていく。
重度の貧血よりも酷い
「【万能鑑定】っ!」
ステータス
名前:名前を入力してください
生命力:定義付けしてください
魔素:5/1502
力:定義付けしてください
魔力:1~1502
体力:定義付けしてください
敏捷:定義付けしてください
器用:定義付けしてください
「きっつぅぅ…、はっ…はっ…やっぱり魔素不足か…、てゆうか当然なんだけど不便、もう少しサービスしてほしかった。」
この時、魔素の最大量を増やしてこのようなことを起こさないようにしようと心に誓った。
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