06 Erry R erde

 なんか、ずっと一緒にいるのもはずかしかったので。部屋を出た。行かないでくれっていう、目をしてたけど。振り切った。男のひとの部屋。いい匂いだった。


「ありがとうございます」


 あっ。誰だっけ。ええと。そう。しょうかいはん?


「彼は、我々が監視し、我々の管轄下にあります」


 あ、はぁ。

 よくわからない。


「よければ、ときどきこの部屋に訪ねていただけますか?」


 わたしが?


「我々だと、彼にあまり良くない影響があるかもしれないので」


 なんで。


「こちら哨戒班。対象から一般のかたが別離。監視任務を終了し、哨戒に戻る」


 あ。なんかかっこいい無線みたいな。


「では、私はこれで」


 あ。行っちゃった。

 わたし。

 どうしよ。

 とりあえず、お店行こうかな。

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