第37通目 お出かけしよう
その後、僕らは朝食を済ませて出かけることにした。
陽芽は、トートバッグを抱えていた。
「陽芽、荷物持つよ」
「うん、ありがとう」
俺達は、駅前に向けて歩き出す。
今日は、お互いに外行きの見た目になっている。
やっぱり、素顔は二人だけの時だけがいい。
じゃないと、お互いに心配になるから。
俺達は、いつも通りに手を繋いで歩いていく。
「えへへ、透夜くんとお出かけ」
陽芽は、ニコニコしている。
やっぱり可愛い。
「透夜くん、恥ずかしいよ」
どうやら、心の声が漏れていたみたいだ。
「陽芽は、可愛いよ」
「もぅ」
陽芽は、顔を赤くしていた。
彼女は、俺の腕にしがみつくように腕を回してくる。
柔らかな感触が腕に感じられた。
「あの・・・陽芽、胸が」
「なんのことかなぁ」
そう言って、そっぽを向くが彼女の耳は真っ赤だった。
無理はしているんだろうけど、俺もまた頬が熱い。
俺達は、お互いに照れながら駅前へと向かった。
今日のデートは始まったばかりだというのに。
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