第36通目 朝からイチャイチャ

翌朝。


目がしパしパしてきついけどなんとか起きることができた。


眠い。


ベッドには、もう陽芽はいなかった。


彼女はしっかり寝れたのかな?


俺は、ベッドから這い出し着替えを済ませて寝室を出る。


「あ、透夜くん。おはよう」


「おはよぅ、陽芽。ふぁぁぁぁぁああ」


「凄い欠伸だね」


「なかなか寝付けなくてね」


「へぇぇ、そうなんだぁ」


陽芽は、ニヤニヤと笑みを浮かべていた。


これはきっとわかってるな。


「透夜くん、お弁当の準備できてるよ。

ご飯食べたら行こうよ」


「そうだね、ありがとう。陽芽」


「えへへ、私が好きでやってるだけだから」


そう言って、背を向けてキッチンへ向かう陽芽。


俺は、その背を追い後ろから抱きしめる。


そして、耳元で。


「大好きだよ、陽芽」


「きゃっ!もう、透夜くんずるいよ」


陽芽の心臓の音が高鳴るのが聞こえる。


よかった、昨日のは俺だけじゃなかったのが分かった。


「昨日の仕返しだよ」


「もぅ、耳元で囁くのは反則だって」


「あはは、ごめんね。

じゃあ、もうやめとくね」


「えっと、たまにならいいよ。

いやなわけじゃないから」


陽芽は、俺の方に振り返り抱き返してきた。


顔を見て抱き合うのもいいな。


「透夜くんの心臓の音聞こえる」


「陽芽の心臓の音も聞こえるよ」


お互いに胸に耳を当てなくても聞こえるほどに高鳴っていたのかもしれない。

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