第22通目 朝ご飯
「透夜くん、ご飯食べよっか」
「うん・・・でも、今から作るの?」
「そうだよ」
「面倒じゃない?」
「そんなことないよ、私が透夜くんに食べてもらいたいの」
陽芽が、凄い嬉しいことを言ってくれた。
だめだ、凄く抱きしめたい。
・・・俺って、抱きつき魔だったんだな。
「嬉しい。俺も食べたい」
「えへへ、じゃあ準備するね。
透夜くんは着替えたら降りて来てね」
そういって、陽芽はベッドから出る。
そして、ドアを開けて階下に向かっていった。
俺は、それを見送ると着替えをすることにした。
そう言えば、今日はデートするんだったな。
なんか、しっかりした服装にしよう。
やっぱりネクタイかなぁ。
スーツは流石にやりすぎだよね。
じゃあ、黒のパンツに白シャツで裏地にチャック柄が隠れている物にしよう。
ネクタイは、細くて赤いネクタイにしようかな。
うん、これでいいや。
上着は、ロングパーカーにしよう。
俺は、着替えを終え階下に降りていく。
いい匂いがする。
朝が始まったって気がする。
陽芽は、キッチンで料理をしていた。
大好きな人が料理をしてくれる。
なんて嬉しいことだろう。
「あ、透夜くん・・・か、カッコいい」
「え、ありがとう。なんか照れるな」
俺は、陽芽の言葉にめちゃめちゃ照れくさくなった。
顔が熱い。
「えへへ、もうすぐできるからね」
そう言って、陽芽が作っている物を覗く。
味噌汁に目玉焼きだった。
「あ、透夜くんはいまも半熟が好き?」
「うん、卵は半熟が一番好きだよ」
「よかった、変わってなくて。
じゃあ、すぐできるよ」
そう言った言葉通りそれから5分ほどした頃出来上がった。
陽芽の手際がめちゃめちゃよかった。
それにしても、サラダまで作っていたなんて気づかなかった。
それから、ご飯を食べ終えると洗い物を終わらせた陽芽は着替えに行ってしまった。
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