19話 デート。

朝になりいつも通りに9時前に起床して洗面台にむかい、シャワーを浴びて洗顔を 

して、歯を磨き、朝食を作る。そうしていると10時過ぎになるので空太が起きてくる

一緒に朝食を食べてそのあとは夢愛たちが来る時間までひたすらゲームをしていた。



「まじでバンド以外やることないよなぁ。」



ゲームをしていると空太が急に口を開いた。たしかにそうかも知れない。

バンドをしに行くと言う名の夢愛達に会いに行く以外は本当に何もしていない。

しいていうなら最近はハマっているラーメン屋探しとゲームぐらいだろう。

だがそんなだらしのない生活にもハマっていた。



「本当になにしてんだろうな俺たち。笑」



高校を中退してダラダラ過ごしているのは本当にいいのだろうか。

それに空太まで巻き込むような形になってしまって。しかもバンドもあのライブから

ろくにできていない気がする。やると決めたこともまた挫折してしまうのだろうか。



そんな事も考えながらゲームを続けていた。



「え、もうすぐ瑠衣ちゃんたち来る時間じゃない?」



「本当だ。もうこんな時間か。」



6時に来る予定だが今はもう5時半。こんなに時間立つのは早かっただろうか。



「ていうかお前部屋散らかし過ぎだろ。」



ゲームをしていただけのはずなのにそこらへんにばらまかれているお菓子に

暴れまわったせいでかけてあった服も落ちていた。本当になぜだろうか。

30分でこれを掃除してゴミ箱に捨てないといけない。めんどくさい。



それからなんとか掃除を間に合わせ、10分前になっていた。



「もうすぐ来ちゃうよ、やばいやばい。俺臭くない?」



「臭くないよ、なんでそんなに緊張してるの?前にも2人来たじゃん笑」



「本当はお前もしてるんだろ!夢愛ちゃんの事好きなくせに!」



実際のところ俺たちはだいぶ緊張していた。前にも夢愛達が家に来たことはあるが

今と前では気持ちがかなり変わっているからだ。



「そうだよ!!何が悪いんだよ!笑」



正直こいつには言いたくなかった事だが、昨日の空太の様子だと好きバレするのも

時間の問題だと思ったので言うしかなかった。


ソワソワしながら2人を待っているとインターホンが鳴った。

空太にお前が出てこいと言われたのでしょうがなく行ってあげることにした。


ドアに近づくに連れてドクンドクンと自分の心臓の音が聞こえてくる。

ドアノブに手をかけるとさらに心音が聞こえてくるようになった。

額に滲んでくる汗を拭いドアを開けた。



ドアを開けるといつもより可愛く見える夢愛と普通の瑠衣がいた。

心の中で空太に謝っておくことにした。



「おじゃましまーす!!!」



瑠衣が自分の家かのように勝手に入って行ってしまった。



「ごめんねなんか笑」



「大丈夫だよ笑そーゆー所は礼儀いいんだね笑」



「うるさいなぁ笑」



あぁ幸せだ。


話をしただけでこんなことを思ってしまうほどに1日で好きになっていた。

前から好きだったのかもしれないな。


「じゃあおじゃまします」



「どーぞー」



夢愛も中にはいりドアをしめ1回深呼吸をした。話をしてだいぶ緊張が解けた。



リビングに行ったらもう空太たちは食べる準備をしていた。

こんな光景は最近見たばっかり。机にはクリスマスだからなのかチキンなどが

おいてあった。2人が色々買ってきてくれたそうだ。



「じゃあもう食べよう!!」



瑠衣が食べたそうにいった。空太はもう食べようとしていた。



各自コップにジュースを入れて。



「カンパーイ!!!!!!!!!」


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