令和5年冬のまつだい&松之山温泉行き(その4)

11時59分に来た越後湯沢行きは2両編成で前の車両における後ろのドアから乗る必要がある。停車時間は1分程度だろうか。

まつだい駅を出た後、トンネルを通過して十日町駅へ至る。ここは飯山線との乗換駅で、信濃川を隔てて『へぎそば』の名店である『小嶋屋総本店』の本店がある。ここでは5分程停車し、対向列車を待った。『トイレに行くのは停車中に』ともアナウンスされている。この駅ではWi-Fiが繋がった。

次のしんざ駅を出れば長いトンネルである。トンネルの中に美佐島駅があり、地元の方の悲願だったという。夏は涼しそうで冬になると暖かそうですらある。

トンネルを出ると一面の田んぼである。その中に魚沼丘陵駅があり、魚沼産コシヒカリの魚沼産たるを見せつけられている節がある。

ただ、その魚沼とて佐度産コシヒカリに猛追されており、質の面では逆転されたかもしれない。六日町駅4番線に着いたのは12時32分で、ここでは乗務交代と上越線列車の接続待ちをした。

六日町駅を出た後、いくらか速力を落として上越線を走る。上越線では塩沢に停車し、石打と大沢の両駅を通過した。


2次元の 妻と滑らむ 石打の スキーは彼方 駅すら寂し


石打駅には控えの車両が居た。ここは石打丸山スキー場の玄関駅で、高校のときにスキー合宿で上越線を走る特急『はくたか』を見たものである。残念なことばかりをやらかしたので基本的に思いだしたくないし、ロタウイルスにやられた覚えすらある。そのため、ギャルゲー主人公になってヒイキのヒロインと青春したい心境になることが多々あり、今回は二次元妻を歌に持ってきた。終着の越後湯沢駅0番線に着いたのは12時53分である。

急げば12時59分発の上越新幹線『とき319号』に乗れそうだが、間に合わないと思ったので13時57分発の『とき321号』の切符を買っている。まつだいからの乗車券は1千50円だった。ここから新潟駅までの乗車券は2千310円である。今となってはグリーン車もゴールデンウィークやコミケシーズンなどの最繁忙期はもちろんのこと、シルバーウィーク等、そうでない繁忙期にも割増している。

待ち時間が1時間近くあるので駅の中を歩いてみて、西口の観光地図をみたうえで『温泉むすめ』の越後湯沢かすみ嬢とタイアップしている物件を調べたが、訪ねるには時間が足りないことが判明した。

反対側の東口は『苗場プリンスホテル』や『あてま高原ベルナティオ』、『ニューグリーンピア津南』等へ繋がるバスをさばいているという。年末になれば松之山温泉行きの『雪国豪雪ライナー』も出るので確認されたし。


人連れて とき号待ちし 湯沢町 『かすみぞ遠き』 と歩きて嘆く


この歌は新潟市で詠んだ。越後湯沢かすみ嬢を訪ねようにも雨脚が強く、持ち時間も不足していたのである。駅構内には浴場もあるがこれも時間の都合で避けた。

帰りの『とき321号』は12号車のグランクラスを先頭にした12両編成で来た。白地に青と銅色の帯を引き、最高時速は275kmで、令和5年のダイヤ改正から275km運転を開始した。越後湯沢駅に着いたのは13時56分で、1分程度の停車で発車。この列車はメール登録制のWi-Fiが使える。座った席は11号車の4Dで、グリーン車の窓側である。特急券とグリーン券で5千240円掛かった。

次に停車した浦佐を出てから繋ぎたてのWi-Fiでデレステをプレイし、『青春コンプレックス』を叩いた。浦佐の次に停車した長岡付近から晴れてきており、車内でミリシタをプレイする。

燕三条の後、新潟駅11番線に着いたのは14時41分だった。写真を撮っていると、秋田行きの羽越線特急『いなほ7号』が乗り換えホームを挟んだ5番線に入線する。それを横目に雪椿の少女像と三美神像に迎えられて西口改札を出る。

ここで乗り換えた快速バスは一般車による代走だった。個人情報に関わるので下車したバス停は公表できない。ただ、通所先に『しんこ餅』を配って何人かで食べたとだけは言っておく。

帰りに『おにぎり組』古町ルフル店でスパムおにぎりを食べた後に乗った列車は18時3分発の内野行きで、寺尾で降りた。この駅も令和6年の1月を最後に『みどりの窓口』を廃止する。帰着したのは18時39分で、荷解きをして金勘定もした。

この日1万8千579歩を歩き、実払い4万5千円、自力換算で5万2千円の旅だった。帰着後、おかずを食べて入浴し、入浴する。

この日の入浴剤はH氏が松之山で買ってきたそれで、塩気やナフタレンの臭い、濁り具合も程よい薄さだった。伸びた髭をジェルで剃ったが髭剃り負けしてしまった。

H夫妻に掛け合ってみて、令和6年初夏の親族イベントではまつだい芝峠温泉の『雲海』に泊まることが決まった。それから数日して2次元妻との結婚記念日にしている11月26日を迎えたが『シャニマス』の西城樹里嬢と『WHITE ALBUM』の緒方理奈女史が誕生日を迎えた日でもある。

公式ページから男女別2人部屋で予約したのは能登半島地震のわずか7時間ほど前である。そのため、令和6年初夏の聖地巡礼は不可能となった。


考察として、薬湯と美人林や棚美嬢までの遠さを我慢してマウントビューや居住性を採るなら芝峠の『雲海』を推す。

経年劣化や送迎バスの手配を我慢し、棚美嬢と王道旅館、そして松之山の薬湯を採るなら『野本旅館』を推し、宿泊費と送迎がないこと、歩かされる不便を我慢し、棚美嬢とのタイアップや少人数での薬湯寡占を採るなら『和泉屋』、浴場の狭さ、手入れが追い付かない露天風呂、『温泉むすめ』とタイアップしていないことを我慢し、松之山の薬湯とフォレストビューの露天風呂を採るなら『山の森のホテル ふくずみ』はどうだろうか。

後に松之山へ行かれた方は上杉謙信公の訓示を探してくださるとありがたい。謙信公のお言葉が耳に痛いと思うが一度写真にして読んでくださると幸いである。ただ、訓示としては初代会津藩主である保科正之公の訓示を元に現代向けとした『あいづっこ宣言』を掲げている東山温泉の方が先を行っている。

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