令和5年冬の会津・磐梯行き

令和5年2月の会津・磐梯行きはH氏から『佐渡へ行かないのか』と、言われたことが始まりだった。

当初、H氏を当てにせずして出発するつもりだったので、バスにしようか、磐越西線にしようか迷ったし、H氏が『磐梯熱海まで乗せていく』と言っても雪次第なので8時20分の郡山行きバスで行くことを考えた。そのため会津若松駅まで頼んでいる迎えのバスも16時50分発で頼んでいたが、2月14日付で15時40分発便に繰り上げた。


二次元妻や受け持ちのアイドルにココア生地のパウンドケーキを配ったバレンタイン改め聖キリルとメトディウスの日からすぐ翌日の2月15日。目覚めたのは5時33分だった。

プリコネR、アイプラ、モバマス、ガルフレ、シャニマス、Pグリ、デレスポ、デレステ、ミリシタと手を付ける。

プリコネRは配信開始記念日。ミリシタはミリマス10周年記念イベント『Beyond @ Crossing』の真っ只中である。

ミリシタをする前に『バスにて出発したい』とH氏に言ったが『俺が送ってやる!』と、怒られた。

この日の朝食は栗おこわ、朝のこびりこと甘味は半切れのパウンドケーキとナッツ類である。8時から放送された『英雄たちの選択』は『海の縄文人』を主題とし、丸木舟とそれによってもたらされた広がりに視点を当てていた。

H氏の車で出発したのは9時11分。吹雪で視界が非常に悪い。亀貝インターでパイパスに乗り、新潟西インターで高速道路に乗る。ここはH女史が二度も失敗したポイントである。

安田インターを通過した後、仙台へ行く太平洋フェリー社のトラックに付いて行った。そのトラックを追い越したのは雪が晴れた新鶴付近だった。

会津若松を過ぎ、磐梯山のサービスエリアで小休止を取ってから磐梯熱海のインターで一般道に下りて観光物産館まで走る。そこでクリームボックスを買いたかったが、売り切れていたので派生形のカフェオレボックス172円を2つ買ってH氏に持って帰らせる。片方だけ自分で持たなかったのは失敗だった。


徒に なりし徒なる 岩代の 熱海に求む クリームボックス


吹雪の中を『深山荘』まで歩いたが、この日は『深山荘』と隣接の『ギャラリー杢』は工事中だった。先行開業するのは19日になってからである。『ichi no ichi Coffee』はコーヒー専門店で軽食を売ってくれないことを聞き、恥をかいて引き揚げた。ゲストハウス『湯kori』は改装中だという。後で聞いたがクリームボックスを買うには郡山の街中まで行く必要があるという。


萩嬢を 探せど術なし 工事中 歎きて乗るは ワンマン列車


磐梯熱海の駅に行き、12時32分発の快速会津若松行きに乗る。この列車はワンマン運転の2両編成で我が家のある新潟県の越後線が『元気なローカル線』と呼ばれる理由が列車本数の多さと列車編成の長さで突き刺さる。雪の中を走り、会津若松駅の2番線に着いたのは13時22分だった。5番線を出る会津鉄道の気動車を撮ってから改札を出る。

『ラーメン来夢』会津若松駅前店は臨時休業、繰り上げで取材しようとした『満田屋』は定休日である。そのため、この日の昼食は会津バスターミナルで食べた『田季野』のまかない丼310円だった。消費税法が憎いものの、安くバス弁が食べられるのは助かる。物は焼きうどんで、油っこさで倒れないか気になったが、見た目と感触の割にはダメージを受けなかった。

会津若松駅で旅館バスを待つべく駅を歩いていると、『御宿東鳳』の送迎バスが来ており、予約した便の1本前だった。名前を告げると『空いているから』と、いうことで運転手氏からご配慮をいただき、50分早い便に乗れた。旅館に着いたのは15時1分で、チェックインしたのは18分だった。

全国旅行支援を頼んでいるので身分証明書とこの度のコロナウイルスにおけるワクチンの接種証明を提出させられる。反ワクチン派の諸氏はここで『詰み』となる。

夕食は18時15分の枠を頼み、朝食は7時45分の枠を頼んだ。両方ともビュッフェ形式である。指定された部屋は本館6階の660号室だった。入った部屋は公式ページで予約したせいか見晴らしがよい。ただ二次元妻の名前を書いていないので、ベッドは1人分である。鍵は昔ながらのものだった。お風呂はユニットバスである。

3階まで階段で下り、奥にある大浴場へ至る。奥の『棚雲の湯』が男湯で手前の『宙の湯』が女湯だが、午前1時で締め切って5時から入れ替わる。

『棚雲の湯』は内風呂の他、階段状に浴槽が連なり、一番下の段、つまり奥が寝湯である。山林ビューが嬉しいものの、垣根の造りが甘く、転落事故が気になる。雪の降る中、硫酸塩の湯は温まる。


『季利花へ』と 再び来たる 『東鳳』の 露天風呂なむ 広く感じたる


上がった後、フロント階である2階へ出向いてビュッフェ会場『あがらんしょ』の位置を確認した。その後自室に戻って『ミリシタ』に手を付ける。夕食を食べるべく出向いた際は『浴衣の羽織が表裏逆である』と、指摘を受けた。

この日の夕食は和洋折衷で少なめによそったが調子に乗って危ないことになりかけた。そして小汁が出るのは会津ならではの心意気である。

19時半を過ぎてからまた入浴する。外は既に暗く、そして寒い。


AIに 絵を創らせつ 食ふシメジ 白身想ふ 宙の湯あり


翌朝知るが、『宙の湯』も階段状の露天風呂である。そちらは2段目が寝湯で、一番奥の円形露天風呂まで段が続く。売店で2百円のお茶と『なっちゃんアップル』を買い、自室に戻って寝た。この日のうちにクーポンをスマホに読み込んでおけば翌日恥をかかなかったであろう。ここは電子クーポンしか使わせてくれない。この日の歩数は1万1千歩を記録した。


翌16日。5時42分に起き、『宙の湯』で朝風呂に入る。ここの露天風呂は『棚雲の湯』より湯が温かい。そして入浴中に夜が明ける。上がった後、ソシャゲをハシゴした。

朝食は本来の枠より8分程早めだったが、朝になると東山の山間から会津若松の街が見下ろせる。前日の雪が信じられない晴れ方だった。今回も和洋折衷でよそった。甘味は『会津駒ケ岳』なる冷製チーズケーキと『べこの乳』ソフトである。『べこ』とは牛のことを意味する。


『水無月に』季利花に別れ 告げにける 白身想ふ 棚雲の湯


『温泉むすめ』の東山季利花嬢に対しては月岡来瑠碧嬢のステッカーとアクリルキーホルダーを『奉納』した程度であった。

9時20分頃に部屋を出ると廊下は既に掃除の体勢に入っている。通常1万2千150円のところ、9千750円。チェックアウトしたのは9時25分だったが、電子クーポンで苦戦し、『福島桃シフォン』1千3百円と『あかべこミルク大福』1千3百円を買えたのはモバイル通信に変えた後で、既に10時近かった。バスは9時45分発なのだが、乗ろうとして慌てて降りて先に出してもらい、徒歩で武家屋敷へ向かう。令和4年の9月に最初の下見をしたときに少しの土地勘を付けたので気合を入れて歩けば行けるのである。

10時過ぎに着いた武家屋敷では通常850円のところ、手帳を出して650円にしてもらい、門の内側へ入る。最初の展示は西郷頼母の旧家だった。藩祖保科正之公、『銀魂』の松平片栗虎長官のモデルとなり、『薄桜鬼』の新選組をお抱えにした松平容保公、大山元帥の妻となった山川捨松女史、新島八重こと山本八重女史の展示もなされている。

移設された中畑陣屋を訪ねた後は資料館である。会津の由来は崇神帝が派遣した2人の将軍が顔合わせしたことから『相津』となり、そこから『会津』となったという。

武家屋敷から循環バス『ハイカラさん』5便に乗り、会津若松駅で7便になった後、そのまま乗った。七日町駅前で降りるつもりだったが、工事中で降りられず、阿弥陀堂前で降りた。運賃は210円だが、手帳で割り引いて110円である。ここから『満田屋』まで歩く。

着いたところは江戸時代の天保年間に創業したという。味噌を売りにした物件で手前は販売区画、奥は飲食区画である。1千7百円のセットがあるものの、胃と食べ残しの都合により単品3百円を4つ、頼んでみた。飲み物2種各3百円も頼んでいる。ここは予約不可だが、当日の9時過ぎに連絡を入れれば枠を設けてくれるという。来るなら16時までに来るようにとも聞いた。物は調理用の囲炉裏でゆっくり焼く。火が通るように火元に近付けているくらいである。そして焼くときに付ける味噌やたれも使い分けている。


人を連れ 歩きて入りし 『満田屋』の ウインナーなむ 仄辛きたる


変わり種のウインナーには辛味噌を付ける。椎茸には醤油だれだった。1千8百円を払った後、運動がてら徒歩で会津若松の駅まで戻る。

ここで快速『あいづ4号』の指定席券330円を買い、郡山へ向かう。時間調整を兼ねて『アニメイト』や『らしんばん』に寄るためだが、この作戦は失敗した。『あいづ』は定刻の13時半に会津若松駅を出て『ホテル華の湯』を掠めると磐梯熱海だが、そこで下車するべきだった。ラウンジなら14時から開けてくれることを知らなかったのである。14時35分に着いた郡山駅で慌てて折り返したため、この作戦は令和になってできた郡山富田駅を見るだけで頓挫する。運賃は1千170円、Suicaなので1千166円だった。15時15分発のワンマン快速に乗り磐梯熱海で下車。運賃は330円だった。

ここで磐梯熱海の観光協会へ行ったがそこは3日後に迫る磐梯熱海萩嬢の生誕祭の支度をしていた。萩嬢のパネルを撮ったが、『深山荘の暖簾も撮ったらどうか』と誘われた。萩嬢のアクリルキーホルダー8百円とホストカード150円を2種買った。しかも、『華の湯』に泊まることを告げたので迎えのバスまで頼んでもらった。

旅館バスは16時前に着き、5分程で『華の湯』まで着いた。チェックインしたのは16時過ぎ、西側の『松風館』3階の316号室を指定され、バックパックにおける左の肩紐が外れていたので台車を出すご配慮までしてもらった。ここも全国旅行支援を頼んでいるので、障碍者手帳とワクチンの接種証明を提出している。

自室はユニットバスのあるビジネスホテル風だが、よく見ると浴衣や布団は温泉旅館のそれである。宿に着いたらひとっ風呂、と1階の庭園露天風呂を目指す。

ここの浴槽は非常に多様で、露天風呂だけで10はある。特に『立ちっぱなしの湯』に至っては身長1.4m以下だと入れない深さで水中歩行に丁度良い。ここは加水循環もしているが、塩基性の単純泉で仄かに滑りがある。しかしここが男湯なのも19時半までで、入れ替え時間が30分。20時から女湯になり、代わって東の『華風館』10階の展望大浴場が男湯となる。上がった後、3時間遅れでラウンジに至り、夕食代わりに備え付けのお菓子を食べる。胃の都合で夕食をカットしてもらい、消費税と入湯税込みで1万50円と安めにしてもらっているのである。ラウンジで休んだ後、『華の湯』ご自慢の『牛の華カレー』化粧箱入り2千850円を買う。H女史のストック用だが帰着後に親子3人で食べた。しかも期間限定セールで2千592円に割引されており、紙のクーポンが使えたので実払い592円だった。

自室に戻ってミリシタを手掛け、19時40分くらいに終わらせるつもりがWi-Fiで苦戦して20時を回り、その分夜の入浴時間が短くなってしまった。ヒノキ風呂脇の水槽に泳ぐ金魚が微笑ましいが、翌朝を意識して早めに上がった。ここの浴室は脱衣所の両側にある。


湯は替はり 連れたる人と 交はしたる 階段下り 別れて歩みぬ


この日は21時20分を過ぎて寝た。

帰着日である17日。5時19分に起きて『華風館』10階の浴場へ向かう。


萩嬢の 生まれし地にて 湯に浸かる 北へ見遣るは 磐越西線


この浴場のうち、ヒノキ風呂がある山側の浴場は山林ビューだが、五百川側の浴場はご近所さんの『ゆとりろ磐梯熱海』や磐越西線を望める。つまり、列車内のときとは視点が逆になる。珈琲貴族先生の描かれた『温泉むすめ』の磐梯熱海萩嬢は健在で、地域通貨『ルーラコイン』の萩嬢デザインを出すという隠し玉も後日やってのける。因みにサイン入りの萩嬢は『深山荘』に居るという。

上がった後はソシャゲラッシュである。『デレスポ』のAR機能で受け持ちのアイドルを撮り、ミリシタのグラビアスタジオでも受け持ちのアイドルを撮った。

8時を過ぎて西側の『華風館』1階奥の『飛翔』にて朝食ビュッフェへ出向く。今回も和洋折衷である。食べ終わってから会計をし、通常1万50円のところ全国旅行支援で8千70円に減額してもらった。自室に戻ったら帰り支度である。チェックアウトしたのは9時7分だった。昨夜は外国人のお客もいたが、送りのバスは10時だという。そしてこのあたりでは磐梯熱海駅を『熱海駅』と呼ぶ。待ち時間で桜味のシューアイス『桜香』280円を買って甘味にした。9時59分に出たバスは10時3分に着いた。郡山に寄ってから会津若松へ戻ろうとしたがホテルマン氏に却下された。

観光物産館でクリームボックス151円とカフェオレボックス172円を買い、10時33分発の快速『あいづ1号』に乗る。今回は自由席である。会津若松駅に着いたのは11時21分。2番線だった。ここでSuicaにチャージして『おみやげ処』にて『ままどおる』1千5百円を買う。バスを待つ時間で山形屋の和蝋燭半サイズ1千179円を買い、キオスクニューデイズで『会津を紡ぐわっぱ飯』1千1百円を買う。材木町の『二丸屋武蔵亭』は只見線の西若松駅が近いのでバスで移動する必要がある。

小出行きの只見線列車は13時5分に出るが、小出に着くのは17時48分である。

会津バスターミナルへ至り、メール登録制のWi-Fiを繋いでやり残しのミリシタを手掛ける。この日のデイリーミッションは『Parade’d amour』で、イベント曲やミッション曲を手掛けた。14時半発の新宿行きは需要の高さで若干遅れ、35分発の福島行きはあっさり発車。会津バスターミナルは奥に高速バス用の乗り場があり、行先毎にならぶレーンを色分けしている。この日の新潟行きは行列している。

バスは14時43分に入線し、塗装はみちのりグループのそれではなく、白地に赤と紺の帯を引いた会津バス社のそれである。今回はトイレが付いているようである。1分遅れの14時46分に発車した。座った席は10番のB席である。昨秋とは席番の書き方が異なるものの、同じ列の通路側である。

バス内でデレステに手を付け、その間に西会津インター前を発車。休憩ポイントである新潟県側の上川パーキングエリアも通過し、津川や三川も通過。川口で下車客が出て、ビッグスワンやハードオフエコスタジアムが見えれば既に新潟市を走っている。

亀田インターで一般道に下り、新潟市の保健所を横目にして工事中の栗の木バイパスを走る。右手に純米酒を売りにしている今代司酒造社、左手に味噌蔵の峰村醸造社を掠め、左折して市立中央図書館を掠めれば新潟駅前到着のアナウンスである。このあたりは通所する際によく歩くエリアで、スーパーホテル、ドーミーイン、アニメイト、新潟中央郵便局と見慣れたエリアを走行するが、バスの車窓からだと雰囲気が異なる。新潟駅前の旧帝石ビル付近には16時29分と7分早着したが、下車客が多く、停車時間は長かった。

その後、アパホテルの付近で転回し、右手に新潟駅前大通りのアパホテルを掠めれば終点の万代シティバスセンターである。着いた時刻は5分早着した16時36分で会津若松からの運賃は2千1百円、手帳で割引してもらって1千50円だった。

下車した後、『寿屋』で330円を払っておにぎり2種を買い、通所先へ出向く。この日はイベント期間だったので生姜柚子茶とお菓子、和歌山みかんをいただき、新潟駅17時47分発の吉田行きで帰った。こちらの電車は磐越西線のそれに比べて車体の反りが緩やかである。自宅に戻ったのは18時35分で、この日は1万1千848歩を歩き、実払い3万5千円余、実質的に使ったのは5万円ほどである。今回の問題点として、『勢いに任せて食べない』ことと、『時間を有効に使う』ことが今後の課題として残された。


大恩ある伯父上H0氏から大怨ある自己愛性パーソナリティ障害親父H氏経由で翌月13日にH氏兄弟でゴルフの試合をするからその翌日に3年越しでAqoursのホームグラウンドである沼津へ行かないか、と誘われたのは帰りのバスが磐越道に乗った後である。

その絡みで磐梯熱海萩嬢を訪ねた勢いに乗り、熱海市の熱海初夏嬢を訪ねることも構想に入れた。

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