舞台となった場所

 本稿では、作中で舞台となった場所について情報をまとめていきます。


・ダム

 1950年代半ばに完成。ダムといえば濁った水を連想させる。「底に何が沈んでいるかわからない」感じがいかにも心霊スポットとしておあつらえ向き。作中では自殺の名所であり、「山へ誘うモノ」から導かれる時の身投げスポットになっている。犠牲となった人は、行方不明少女Aちゃんの叔父Mさん(ダムに勤務)、長野県長野市の母娘(父親が被疑者となる。女流作家の知り合い)、小沢くんと見知らぬ女性、他多数。


・幽霊マンション(5号棟、公園)

 ダムと同じく自殺の名所。公園はあきらが首を吊った所でもある。廃マンションや団地群は「呪怨」(で出てきたような気がする)や「クロユリ団地」などでも出てくる、ホラーの定番どころでもある。


 上記二つは「山」に引き寄せられるように飛び降りが起きていると作中で言及があり、自殺者が「山に誘うモノ」への供物になったことはほぼ間違いない。また、ジャンプという動作にも顕著なように、「落下」が何らかのキーになっている可能性もある。


・保養所

 1991年に設立した教団のアジトになっていた所。ご神体がなくなり教団が解散した後、保養所となり林間学校などで使われるも、後に廃墟化する。肝試しで「おしえて!ドクター」の息子が訪れており、ノートに意味ありげな文面(おそらく「赤い女」が書いたもの)がのこされている。


・人家の廃墟

 お札屋敷とも呼ばれる。「赤い女」と「男の子」が生前住んでいた家であり、関西軍曹が凸したところでもある。昔はお札(例の絵の書かれたシール)がびっしり貼られていたらしいが、今はその痕跡はない。


・学校

 こちらは上記の場所に比べれば影が薄いが、立派に怪談の舞台としての役目をはたしている。「学校の怖い話」が顕著。それにしても、七不思議って普通四つくらいで限界がきて残りの三つは苦し紛れに付け足した感じになるのに、この学校は最初から九つも怪異があったことがすごい。あきらの通っていた小学校ということもあり、因縁は深そう。

 のちに、「まっしろさん」という遊びが流行ったり(これは幽霊マンションの影響であり学校が直接の影響を与えたわけではないが)、それが交霊術になったりしている。

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