第213話 女湯
「コフェ〜ン!なんかドレスも身体中もドロドロベタベタして気持ち悪〜い、なんとかして!」
バンカーヒルに向かうもふバスの中で陽葵が駄々をこねた。
確かにドラゴンやトカゲの体液で汚れ、気持ち悪いことになっている。
「陽葵さま、バスの中ですし、しばらくご辛抱ください、仮王宮に戻れば入浴施設も替えのドレスもごさいます。」
しかしコフェンの回答は違っていた。
「ご主人様のコマンドを受諾しました、もふバス後方を変化させ、温泉と洗濯設備を構築します、所要時間はおよそ15分です。」
そう言うと、もふバスの後部構造が移動、変化し始め、15分で
入り口脇にはドラム式?洗濯機らしきものもある。
「やったー!
「ほら!
「あの、、
「よろしいのですか?
「え、え、さすがに男の方とは、、、」
「ワタシはフェンリルさんならお風呂一緒でも構わないよー!」
「
「きゃっ!」
「え、えぇー!!」
そこに現れた裸体は鍛え抜かれてはいたものの、乳房もあり、女性のそれであった。
「なんだ、何を驚く。」
「いえ、ワタシ、フェンリルさんは男の人だとばかり思ってました、
「そ、そうね、もちろん、知っていたわよー」
楽しい女湯、とあいなった。
「そういえば
1000年前から生きているマリアが教えてくれた。
「これがそうなのか、そういえば陸斗兄さまの左手にも赤い痣があったかな。」
「七星の賢者揃う時、ヘブンズドラゴン川が枯れてオリハルコンの船が姿を現すと伝えられています、あと4人、いえ、
そこそこ令嬢の陽葵はいきなり情報量が多すぎてアワアワしていたがその分あさひがしっかりと理解していた。
温泉から上がるともうドレスも下着も綺麗に乾いていた。
二人が下着をつける。
「まあ、お二人の下着は銀狼さんの毛でできているのですね。」
マリアは手触りと風合いを確かめる。
「お恥ずかしい、これはワタシの手作りなんですよ、暖かくて縫い目がないので着心地最高なんです。」
「まあ、ワタシもその下着欲しいわ。」
「帰ったらマリアさんにも作ってプレゼントしますよ、楽しみにしておいてください。」
「ふふふ、あなたの髪の毛の手触り、私好きよ。」
マリアが人型フェンリルの髪を撫でる。
「あるじに撫でるられるのは1000年ぶりかの、実によい。」
人型フェンリルも気持ちよさそうに目を瞑った。
「あのー、二人ともお洋服を早く着て欲しいのですが、、」
全裸で撫で合うマリアと人型フェンリルを見てあさひは目のやり場に困っていた。
バンカーヒル到着まであと3時間ほどかかる。
4人は少し仮眠を取ることにした。
マリアはフェンリルに寄り添い、陽葵とあさひは例の仮眠用羽毛布団に一緒にくるまった。
「陽葵さま胸おっきい、いいな。〜」
「あさひちゃんもすぐに大きくなるわよ。」
疲れが出たのかいつしか4人は眠ってしまった。
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