第212話 大虐殺、そして全滅
わずかだが陽葵の全身が光を発する。
マスタードラゴンは予想外の展開についていけず反射的に硬い
その閉じたミスリルより硬い瞼に陽葵はまともに
グシャ!というにぶい音と共に
「殺せ!みんな殺してしまえ!」
マスタードラゴンの命令と共に周囲にいた巨大なトカゲたちが一斉に陽葵たちに襲いかかった。
****
12月王国の北門の先、バンカーヒルでは第13帝国軍とフローラル連邦国との全面戦争が始まってしまった、陽葵たちの停戦の説得はやはり無駄だったようだ。
陽葵たちは心配であったが、ここは予定通り作戦を進めなければならない。
陽葵を助けるにしても前面の敵を倒さなければ話にならないからだ。
第13帝国側から鷹人部隊の大群が城壁を超えてきたが、打合せ通り全ての鷹人はフローラル王国側についた。
ベルゴロド公爵は皇帝の差し金かと疑ったが、皇帝が逃げる様子もない。
「やはり鷹人の野郎、裏切りやがったか、まあいい、それでも我々が有利には違いない、それにマスタードラゴン様が飛竜と火地龍を寄越してくれることになってるんだ、勝ちは揺るがない、へへ、それにしてもあの陽葵という娘、この戦争に勝利したあかつきにはマスタードラゴン様に願い出て我が妻としようか。」
ベルゴロド公爵は下劣な妄想を繰り広げた。
****
おい、世界大戦とやらが始まったようだ、我々も前進して
なんとしても3人を回収して明石に帰るんだ!
****
殺気をまとってフリーフォールした陽葵のアダマンタイト製ピンヒールはマスタードラゴンのミスリル級の硬さを誇る瞼をいとも簡単に突き破り、そのままマスタードラゴンの残った眼球を破裂させた。
マスタードラゴンは
陽葵のもふもふ
マスタードラゴンが叫ぶ。
「殺せ!みんな殺してしまえ!」
陽葵は怒りを込めて
「こいつらみんな殺っちゃって!」
「コマンド受諾しました。これよりドラゴン
見た目は胸キュン死レベルの可愛すぎる12柱のもふもふ
ラウンズのキラキラ装備がみるみる
****
その頃グエンは自分の工房でマリアの写真を抱きしめながら呟いていた。
「ワシはこの1000年の間、
だがもうマリアが死んで1000年、そろそろ恨みを忘れて区切りをつける時かもしれんな、1000年で作った全てのドラゴンキラーウエポンは陽葵さんの可愛らしい人形のキラキラ装飾に使った、マリア、これでよかったんだよね。マリア。」
****
もふバスに乗ったマリア、あさひに話しかける。
「あなたが
マリアが印を結ぶとあさひの足元がひんやり光り、フェンリルと同じように空を駆けることができるようになった。
「さあ、
あさひは自分が成すべきことをはっきりと自覚した。
オートマタ飛躍はロングソードへと変化し、成すべきことをなすためにもふバスから飛び出した。
十二神将の[アダマンタイト-オリハルコン]合金のドラゴンキラー装備は、ドラゴンたちのミスリル級の猛烈に硬い鱗をまるでチーズでも削るようにミンチにしていく。
強烈な尻尾の一撃は一瞬で肉片となり、残りもあっという間に粉々に粉砕される。
「あ、マスタードラゴンの首だけは残してね、
「コマンド受諾しました。」
何匹もの飛竜が一瞬で蒸発し、火地龍の炎は自らの身を焼くこととなる。
何十匹が同時に襲いかかるがグラインダーに落ちたトカゲのようにあっというまに原型を留めない。
十二神将の後に残るのはミンチのみ。
逃げようとするドラゴン数百匹はもふもふシマリス
隻眼も潰されたマスタードラゴンの首を吊り下げて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます