第114話 仮面ライダー?に見える何か
どこからか羽音がする。
「君!大丈夫かい。」
ぐったりした陽葵を誰かが抱き抱えて空中に飛び上がる。
陽葵が顔を上げると、どこかで見たような顔があった。
「仮面、ライダーさん?」
それは昆虫との亜人、
「仮面、ライダーってよくわからないけど、僕は飛蝗人のヨナ、君は?」
「私はヒナ」
「君はお姫様なんだね、すごく可愛いよ、うちの村においでよ、みんなに
陽葵はもう何が何だかわからないけど、蓮の葉に流されるよりは遥かにマシに思えたのでもう抗うこともしなかった。
「仮面ライダーさん、助けてくれてありがとう。」
陽葵はボソリと呟いた。
ほんの数分だろうか、飛蝗人の村に到着した。
「おい、みんな来てみろよ!川でむちゃ可愛らしいお姫様拾ったんだぜ。」
仮面ライダー全集合!みたいな状態で陽葵が紹介される。
「えー、むちゃ可愛らしいとか言うから来たけど、なんか
「そうだな、
「それに顔だってそこそこだし!」
ヨナは周りからけなされて、改めて陽葵を見た。
確かに初めは珍しさから可愛く思えたけど、よく見たらドレスは中古っぽいし、髪はボサボサ、顔立ちは、まあそこそこだけど言うほどでもない。
ヨナはすっかり冷めてしまい。
「ヒナ、もうお前要らない、好きにしたらいいよ。」
そう言って仮面ライダーたちはゾロゾロと去っていった。
陽葵は草むらにポツンと取り残された。
「何なのよ」
陽葵は悔しいやら悲しいやら自分でも理解できない感情が押し寄せてまたボロボロ涙を流して立ち尽くした。
陽葵の心の中に生まれて初めて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます