エピローグ NEED NOT TO KNOW
イヴを持ち帰った彼は、約束通り数日後にやって来た。イヴを引き連れて。そう、彼女は立って、歩いていたのである。
俺の顔を見た瞬間、イヴは飛びつくように俺へと抱きついた。彼の前で恥ずかしかったが、やめろとは言わなかった。その光景を、彼は幸せそうに見ていた。
そして、最後に。
彼は俺のそばへ来て、耳元で囁いた。
「愛し合えないというのはいささか残酷だろう。サービスしておいたよ」
それから、俺の顔を見て意地悪げに笑う。少し決まりが悪くて、俺は目をそらした。
去り際、彼の背中が少し暗く見えたのは、きっと気のせいだろう。
フィール・ラブ 三坂弥生 @3saka-Yayoi
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