第3話「人魚姫」3
王子を助けた人魚姫は童話でも知っているように王子に逢いたいと思うようになっていた。
以前映像に移っていた3人の少女達がまた映像に映っていた。
「ねぇ、これはチャンスだと思うの。私お母さんに聞いたんだけど、魔女様がおしゃべりをなくす方法があるって教えてくれたらしいの」
と、しゃべっていたのがあの時に人魚姫の噂話で婚約がなくなってしまったと嘆いていた少女だった。話を聞くことによると少女の母親が、少女の憂いを何とかしたくて魔女に相談したとのことだった。
「私、末姫様にうまいこと話しようと思うの」
と思いつめた顔をしながら話をしている少女の姿があった。
また違う映像になり今度は人魚姫と3人の少女達が映り込んでいた。
「末姫様、私この前末姫様の為に魔女様に教えてもらったんです」
と、もじもじしながら話をする少女。
「魔女様に何を教えてもらったの」
と、キラキラとした眼をしながら尋ねる人魚姫。
「末姫様が陸に上がるには、まずは人間の足が必要ですよね。それを得るには代償が必要らしいんですよ、それが末姫様の声らしいんです」
「えっ、声?」
「はい、声です」
「・・・・・・そう、わかったわ。私、ちょっと魔女様の所に行ってくる」
と言い人魚姫は立ち去った。
残った3人の少女達は
「ふふふ、やった、やったわ」
「これでもう、あのおしゃべりを聞かなくていいんだわ」
「ざまぁみろよ」
などと言い3人の少女達は笑い転げるのであった。
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