第2話「人魚姫」2
あそこにいるのが主人公の人魚姫。
「ねぇ、ちょっと聞いた?昨日、○○ったら、△△に振られたんだって」
「そ、そうなんだ」
3人の少女達の輪に人魚姫が噂話をしている場面が映像に映し出された。
人魚姫がひとしきり話していた。彼女は満足したのかその場を立ち去った後、残された少女達は
「はぁ~、また末姫様が噂をばらまいてるわね」
「私、もう聞くのもうんざりだわ」
「聞くだけならいい方よ、私なんか前にあることないこと話をばらまかれたせいで、婚約がなかったことになったのよ」
などと言いながら、3人の少女達は末姫の人魚姫の所業に腹を立てていた。
見たかい、あんなにおしゃべりなのは困ったものだね。と、苦笑しながら次の映像を流しだした。
「王様、どうにかしてください」
とある男性が人魚姫の父親、所謂人魚の王に訴えていた。
「末姫様の噂のせいで、商売がうまくいかなくなりました、あることないこと言われるのも困ります。どうにかしてください」
「あることないことなどということはないんじゃないか?お前にも何らかの過失があったんじゃないか?末姫の話をうのみにする方も悪い、ただそれだけだ」
違うところでは・・・
今度も場面が変わり
「人魚姫」に出てくる魔女が、中年の女性と何やら話している場面が流れてきた。
「魔女様、末姫様にも困ったものですね。王様や他の王女様方も、末姫様のなさりようを収めてくださらない、どうにかならないでしょうか、あのおしゃべりを止める方法はないでしょうか」
「はぁ~、そうねぇ、ないこともないわよ」
「えっ、あるんですか」
「えぇ、だけどもそれには代償が必要よ」
「代償ですか」
「そう、それだけじゃないわ、他人がするよりも本人が願わないと効果は薄いわ」
「そうなんですね・・・」
また場面が移り変わる・・・
今度は「人魚姫」で最も重要なシーン、そう嵐の中、王子を助ける人魚姫のあのシーンだ。
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