覗きの神が語る童話

一条 梓

第1話プロローグ~人魚姫~ 1

私は覗きの神。


私は色んな所を覗いては、映像を保存している神である。これから語るのは誰もが知っている童話。君たちが知っている童話が本当はどんなものなのかを、今回は特別に語ってあげよう。


最初に語るのは絵本にもある「人魚姫」だ。


君らの知っている通り「人魚姫」は嵐の中、救った王子に逢う為に人間になる為に魔女に頼み自分の声との代わりに人間の足を得る。その後、王子を殺すことができずに泡となって消える。という話だ。


だが、本当にそんな話だったと思うかい?いいや、本当はこんな話だった。


ここにその時の映像が残っている。君らにはこっそり見せてあげよう。


さぁ、「人魚姫」の始まり、始まり・・・

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